言葉あれこれ2007/04/12 23:52:51

天気予報や気象防災情報の発表で使われる予報用語が改訂されるのだそう。「宵のうち」が「夜のはじめころに」、「夜半前」を「夜遅くに」という具合に。
たしかに宵という言葉を若い人は深夜と誤解しているらしい。宵は午後6時から9時を指す。「宵越しの金は持たない」という言葉に「夜遅くまで使うお金は持たない」という理解をしているのだろうか。
 ある人によれば、これは江戸時代、江戸っ子が節約や小金をため込むのを嫌ったのと、お金がない「その日暮らし」だったということからきた、というのだそうだ。

よくみてみると、わたしたちの生活の周りから、表情、雰囲気のある言葉が消えていっているように思えないだろうか。
たとえば「たそがれどき」というとさびしげな感じを抱かせる。「火点し頃」は盛り場のざわめきを聴く気分。
英語や外国語ではうまく伝わらないかもしれない、コミュニケーションとしては機能性に欠けるかもしれないが、趣のある言葉が消えていくのは、なんとなくしのびない。
10年前にあった用語見直しでは、夜半という言葉が消えた。ニュースだから正確性が要求されるのはわかるけど、時間の変化が伴う気象ニュースにそこまで求めるのはどうだろう。

反対に若い人たちを見ていると、なんだかなぁと思う言葉遣いに出くわし、ぎょっとさせられることがある。
「全然大丈夫」……???? 大丈夫なのか、そうではないのか、はっきりしない。

言葉は時代や文化生活の変化に伴い、変わっていくものだ。
しかし、変わっていいものと変わらなくていいものがあるはず。

もっと言葉を大事にしていきたい。