自然体で2011/03/05 23:22:45

2年前の『塩狩峠』取材旅行を除き、毎年のように参加していた、「耳の日文化祭」に今年も行ってきた。

第40回耳の日文化祭 ウェブサイト   http://www.deaf.to/

一年に一度の、聴こえない人たちのためのお祭りというか交流の場であるから、皆さんとても楽しみにしていらっしゃるのはいうまでもない。
各展示コーナーや販売物コーナー、名物となりつつある占いコーナーなど、たくさんの人で埋まっていたし、夜のナイトバーは立錐の余地もないくらい、にぎわって手話べりの光景があちこちでみられた。

わたしは午前中の部にちょっとだけ顔を出した後、新宿であった朗読のレッスンに行ってきた。今日は1月から2ヵ月間学んだ課題作品のミニ発表会。
読むところは2週間前に与えられた個所と異なる、地文(セリフなどのない)ところだと知って一瞬戸惑ったが、群読(集団で読む)でわたしの隣に立ってくださった女性がいま読まれている個所をペンでなぞりながら示してくださり、とてもやりやすかった。読むほうだが、セリフのある文と異なり、地文は目立ってはいけない。だからこそ背景や状況説明となる地文を、いかに聞いている人たちに説得力と情景が浮かぶように聞かせるかというのが大事だ。
セリフなら登場人物になりきって読むため、感情を込めたり押したり引いたりと変化をつけて読むが、地文はそうはいかない。
穏やかにゆったり、自然体で読むことをこころがけた。そのせいか、読んでいるときも読み終わってからも、気持ちは乱れることがなく、静かななぎのようでさえあった。2ヵ月間学んだ課題作品は、また新たな心境と世界をひろげてくれたように思う。終わってからの先生の講評でおほめをいただいた(と思う)。

朗読の先生と手話を教えてくださる先生に、それぞれ『鬼平』のテキストを差し上げた。A4で18ページあるものを削除して11ページまで減らしたが、これでもまだ多い。とりあえずお目通しをお願いして、4月ごろまでに再度カットして原稿に仕上げたい。

朗読のあと仲間と筆談をしながら食事とコーヒーを終えて、再び耳の日文化祭会場へ戻る。手話を教えてくださる先生や仲間とナイトバーで 飲んで楽しいひととき。飲みなおしで居酒屋へ移動。ここでも手話についてなど豊かな話題が尽きなかった。

自然体で。しかし実現するのだと信じていれば、奇跡は必ず実現する。それをもはや奇跡とは言わない。

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