それでも自分たちの主張を押し通したいのだろうか?2011/03/23 21:49:17

またか。というおしかりを覚悟の上で、書かせてください。
今年のプロ野球開幕をめぐる問題だ。

当初セ・リーグは今月25日開幕と発表しました。その後猛烈な批判が起きて、4日ずらしただけの今月29日開幕、4月までナイトゲームはやらない、などということを言い出したけれども、監督官庁である文部科学省や蓮舫・節電啓発担当相は22日、「(パ・リーグと同じ4月12日を求める)選手会の考えをくみ取っていない」と再考を求めるなど、問題はいっそう混迷の度を深めています。

あきれ怒りを覚えたのは……。
「開幕はお上が決めることじゃない」巨人滝鼻オーナー
http://www.asahi.com/sports/update/0322/TKY201103220470.html?ref=reca
「(パ・リーグが先行していることについて)交流戦がいらないなら、いろいろ組み合わせはできるけど」などと言っていることだ。
これは見方によっては、セ・リーグだけでできるからパはいらないということであり、日本シリーズも含めた、パへの脅しともとれなくもない内容です。

プロスポーツを経営するのはたしかに会社であり経営者としてはあくまでも予定通り進めたいのだろう。巨人はドームで試合をすることで得られる収入が大きい。ドームで食堂やおみやげを販売している業者など関連している会社にも与える影響を無視することはできない。隣接しているドームアトラクションが事故のため閉園していることもあって、もしナイトゲームができなくなれば経営収入上、大きな損害をこうむるかもしれないということはわかります。
けれども、いまのこの国はかつてないたいへんな状況にあるのです。災害発生から12日が過ぎて、新たな問題も山積している。そのなかで一球団一リーグだけの言い分を通していたら、めちゃくちゃになってしまいかねないのではありませんか。
選手は「煌々(こうこう)とした明かりの中で野球をやることに胸が痛む」(ヤクルト・宮本選手)と言っている。やりたくないのではなく、やりたいけれどいまはそのための状況にはない、けれどもシーズンスケジュールは144試合を維持して日本シリーズまでやる。そのためなら連戦もいとわない、シーズン終了が後にずれてもかまわない、と言っているのです。

それでも経営者たちは自分たちの主張を押し通したいのだろうか?

明日(24日)セ・パがそれぞれひらく緊急理事会で何らかの方向性なり結論なりが出るものと思われます。
それを待ってみたいと思いますが、いったいこの国のプロ野球はどうなってしまうのだろう……。