間違えれば取り返しがつかない: やさしい愛の手のひらで　今日もわたしは歌おう ――I will sing with a palm of gently love today――

どんなに便利なものでも使い方を間違えるとかえって有害なものになる。
道具を使うことを覚えて、さまざまなものを作り出してきた人類という生き物は、究極の兵器である核を使った爆弾をも作り出し、その気になれば人類を何度も全滅できるほどの力を持つまでになった。

東京・目黒区で、路線バスの運転手にレーザーポインターの光を当てて業務を妨害したなどとして、東京・港区の38歳の男が逮捕されたというニュース。これも道具を間違って使った、常識以前の事件だ。

昨年、２回の音楽フェスティバルでわたしはレーザーポインターを使った。聞こえないわたしのために、ボーカルがわたしの背後からレーザーポインターで楽譜を照射していまどこを弾いているのかを教えてくれた。おかげで迷わずについていけたのはとてもうれしかった。

怒りにまかせて路線バスの運転手にレーザーポインターの光を当てたという事件だが、こういう使い方をすればどうなるかわかるはずだ。しかも路線バスは多くの乗客、たくさんのいのちがいるのだ。そのことを考えず自分の感情だけでとんでもない事件を起こすのは、まったく論外というほかない。

わたしもそうだが、つい感情的になることもある。
だからこそ気をつけていかなくてはならない。一歩間違えれば人を傷つけることもあるのだから。