耳が聞こえません 手話ができます2011/05/03 22:40:45

Yellow Helmet 防災ヘルメット
3・11から、わたしの生活や人生観が変わったような気がする。……どう変わったかはまだわからないけれど、生かされているいま、生きているこの有限の時をどう生きたいか、という一点に意識が向かっている。

そんななかで、4月に注文した防災ヘルメット2個が今日自宅に届いた。

見てお分かりのように、難聴者やろう者を示すシンボルカラーである黄色に、ひたいの部分に耳マークを。両サイドに「耳が聞こえません 手話ができます」と文を入れて、これをかぶっている人物が耳が聞こえないことと手話がわかることの2つが伝わるようにしてみた。

だが、手話通訳士にお見せしたところ、悪くはないのだけれど、とアドバイスをいただいた。
まず、ひたい部分の耳マークだが、真後ろからでもわかるように後頭部にもつけたらよい、という。
次に両サイドの文だが、かならずしもこれを読んだ人が、ヘルメットをかぶった人間は耳が聞こえないということを理解してくれるとは限らない。2つ目の文、「手話ができます」という文につられて、手話通訳士と勘違いしてしまう恐れがある、というのだ。なるほど。

ろう者や難聴者のなかでこういったヘルメットをつくるなどの取り組みをしている人がいるだろうか。わたしのまわりでは知らない。
今回ヘルメットメーカーに注文したときにこれらのアイデアを出したさい、メーカーから「障がいのある人のためのヘルメットということに気づかなかった」とご返事をいただいた。
ヘルメットに文字を入れることについては表面を傷つけたり法律で定められた強度を弱めたりすることのないように注意しなければならない(ヘルメットの耐用年数および交換時期も3年から5年がめどだそうだ)が、全日本ろうあ連盟や全日本中途失聴者・難聴者協会などで、ヘルメット製造業者と協力して、ヘルメットなどに貼付できるシールなどをつくってくれたらいいのにと思う。

あれだけの大震災のあとだ。1年後、数年後に大きな地震が起こるかもしれない、といわれているときだ。
一番の願いは、これをかぶって避難するという日が来ないこと。