すべての聴覚障害者に情報アクセス・コミュニケーションの権利を!2011/01/11 00:08:40

ちょっと長くなってしまったけれど、要するにわたしたち聞こえない人たちに、普通のあるがままの人間として大切な、情報アクセス・コミュニケーションの権利を保障してほしいというのがねらいだ。

2日前にNHKのドキュメンタリー番組で野球の審判のゼスチャーが手話から来ている、という話を紹介した。これには異論もあってはっきりした結論が出ていないのだけれど、ともあれメジャーリーグという世界最高の野球で聴覚障がい者がプレーしていた事実。それは否定できない。
わたしがかかわっている東京都中途失聴・難聴者協会や社団法人 全日本難聴者・中途失聴・難聴者団体連合会、財団法人 全日本ろうあ連盟などが内閣総理大臣や衆参両院議長にあてて「すべての聴覚障害者に情報アクセス・コミュニケーションの権利を保障する法制度の実現を求める要望書」を提出する。
この要望書の中には

1 手話を「言語」として定義すること。障害者基本法や障害者差別禁止法において「言語」「コミュニケーション」「情報」についての定義や権利規定を明記し、情報やコミュニケーションを保障する法整備をおこなってほしい

2 法整備にあたっては情報・コミュニケーション施策の基本となる「情報・コミュニケーション法(仮称)」を創設してほしい

3 「総合福祉法(仮称)」の制定において、すべての聴覚障がい者が必要とする福祉サービスや相談支援、当事者支援事業をコミュニケーションのバリアなく受けられる環境を整備してほしい

以上、3点からなる。

はじめに書いたNHKのドキュメンタリー番組では、アメリカのロチェスター大学の先生が登場する。この大学には手話を言語として研究する研究所があるという。日本でも社会福祉法人日本手話研究所というのがあって手話についての研究や新しい手話表現などに取り組んでいるという。サイトはこちら。

http://www.com-sagano.com/jisls/

でもまだまだ言語として認知されたわけではない。

ますます高齢化がすすむこの国にあって、情報・コミュニケーションの重要性は増すばかり。会社・職場でも教会でも手話のできる人が増えてほしい。
アメリカがすべてではないけれど、しかし彼らから学ぶこともまた大きい。
わたしも声を大にして、すべての聴覚障害者に情報アクセス・コミュニケーションの権利を! と叫びたい。