思い込み主観バイアスが、人を苦しめる。2016/11/23 20:36:57

白杖=全盲は誤解 スマホ見てたら「うそつき」と言われ
http://digital.asahi.com/articles/ASJCP45KDJCPTIPE00Y.html?_requesturl=articles%2FASJCP45KDJCPTIPE00Y.html&rm=681

人間はやっかいなもので、思い込みやバイアスに引きずられてしまう。
出身地や国、文化、生活習慣、そのほかいろんなフィルターがかかって物事や人を見てしまう。たとえば九州や四国は高知県出身の人だったらお酒が強いだろうと思いがちだけれど、そうではなくお酒がダメな人もいる。名古屋だからってドラゴンズ好きとは限らない。わたしの故郷北海道はスキーが盛んだが、「スキー大スキー」(古っ!)なほど、スキーが上手であったり得意であったりする人がいる一方で、苦手だ好きになれないという人もいる。

この記事も例外ではなく、白杖を使っている人は全盲なんだ、まったく見えないんだという思い込みが、かえって目の見えない人を苦しめる。スマホを操作していたら「目が見えるんでしょ」と言われたという人が実際にいる。
わたしのことになるけれど、ここで何度も書いたように、話せるからろうであることが理解されにくい。わたしに直接「どのくらい聞こえているの」と聞いてくれればいいのに、わたしの家族に聞く人もいる。聞いて下されば私は正直に正確に「補聴器なしでは全然聞こえません。つけていても音声を聞くのはかなり厳しいです」と答えられるのに。答えたら余計相手は「???」と戸惑ってしまうのだろう。

ともあれ、こうだからこうだ、という思い込み主観バイアスが、人を苦しめる。
完全になくすことはできないけれど、減らす取り組みはできるはず。
少しでもお互いを知ること。わからなかったらわからない、と正直に言って、どういうことなのかと知ること。