70年が過ぎたいまもなお2015/04/09 23:45:27

今年、2015年は第2次世界大戦、そして太平洋戦争終結とドイツ、日本、イタリアの敗戦から70年の節目にあたる。

南太平洋のパラオを訪問中の、天皇と皇后が今日、かつての激戦地であるペリリュー島を訪れた。この島では日本側約1万人、アメリカ側1700人が亡くなった。

パラオというとわたしは海援隊の「パラオ・ゼロファイター」という曲を思い出す。

何年前かは覚えていないのだが、武田鉄矢さんが若いころにテレビの取材でこの島を訪れて、海に沈んでいる零戦をテーマにつくった歌だ、ときいたことがある。海援隊のアルバム『ようやく解りかけてきた』にも収められている、千葉和臣さんの高音のボーカルとメロディーラインが夏というイメージを感じさせる。

戦争は、どんな理由があっても、けっして美化されるものではない。
今日の現地からの生中継でも、錆びついた戦車、朽ちた武器などが映し出されていた。「パラオ・ゼロファイター」のなかでも「南の魚たちが 翼の上をすぎる 透き通った海に 緑のゼロファイター」とあるように、戦いが終わって、むなしさが残る。歌詞には、のどかな海でサンゴを枕に眠るゼロファイターの、はかなさやるせなさがうたわれている。
家族を失った遺族の思いも伝えられていたが、70年がたっても悲しみは消えない。

    戦はとうの昔 敗れて終わったのだ
    守るべき人も お前を忘れたのだ
                             (「パラオ・ゼロファイター)
 
悲しい歴史を忘れることはあってはならない。
そう天皇は語ったという。
戦後20年目の生まれであるわたしも、この言葉には同感である。
過去の歴史に目を向けることなくして未来を語ることはできない。

わたしは歴史の美化には抵抗するし嫌悪を抱く。
過去と向き合うことが、70年前、海に沈んだゼロファイターのパイロット、遠い島で亡くなった日米11700人の方々のためにも大事なことであると思う。

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