憲法記念日に。2017/05/03 23:54:09

先月、北海道は石狩市の高校で、全国でも初めてといっていい、ろう者が高校生に手話を教える授業が始まった。ボランティア活動としてではなく、学校制定科目、正規の授業としての取り組みだったが、これを伝えるネット上の報道に対して、否定的どころか、根拠もない一方的な思い込みの書き込みがあった。いわくこうだ。
「必要のない科目だ」「手話を教えるという名目でJK(女子高校生)の体に触る」という内容を読んで、正直書き込みをした人物は手話についてわかっているのか、知らないまま興味半分憶測半分で書いたのか、それともなにか障がい者や手話への偏見があって書いたのか。現実はこうしたこころない書き込み以上に、憎悪や敵意のこもった言葉があふれている。

音声言語と手話ができて、ブログで発信して、しかも文を書くことができる。
言論、言葉で意見を発信できる。それとの反対にあるのは敵と味方を峻別し自分が気に入らないもの、嫌いなものへの憎悪と敵意だ。あいつは敵だからたたいてしまえ。消してしまえ、死んでしまえ。

こういう風潮が、残念ながら日本だけではなく世界中に広がっている。
北朝鮮もそうだしフランス大統領選挙でもみられる。無慈悲な反撃を行ったあとで後悔しても遅い、などとかの国は主張している。

わたしたちはどうしたらいいのか。同じように敵だからたたけでは議論は成り立たない。
わたしは音声言語と手話と文をもって表現する。その志を貫き通したいし、貫くには、こちらもまた暴力や憎悪に立たないという覚悟が問われる。

あすもあさっても、普通に話せ、口と手で表現できる。この自由を誰にも侵されたくない奪われたくない。