極限を超えた激しいたたかい2009/06/19 20:25:26

いま東京ドームで、初夏の社会人アメリカンフットボールチャンピオンを決める、パールボウルがひらかれている。7月25日のノートルダム大学OBレジェンズ対日本代表戦があり、来月はプロフットボールのサマーキャンプの時期でもある。8月からは選手ロースターを決める、プレシーズンゲームが始まる。

さて、アメリカンフットボールのヘルメット。いったい何キロの重量だと思いますか?

わたしの手元にある、プロが使っているのと同じ材質のもので調べてみた。なんと1.8キロ。

これはけっこうどころか、しっかり首を鍛えていないと、激しいタックルをくらって首が折れるどころではすまない。プロレスラーなみの、いやそれと同等かそれ以上に鍛えていないと、いつどこでどんな故障、けがをすることか。
ポジションによっては1プレーで何度もぶつかり合うこともあり、ほんとうにハードなスポーツであることを実感させられる。

さきにサマーキャンプと書いたけれど、広大なアメリカではたとえばルイジアナ州やテキサス州は湿度も気温も半端ではない暑さだ。ニューオーリンズを訪れて、日本以上の蒸し暑さにたまらなかった記憶がある。
そんなところでは熱中症などで水分が激しく失われることや、ときにはいのちにかかわることさえある。実際、数年前にミネソタ・バイキングスのコーディー・ストリンガーという選手がキャンプ最中、練習時の熱中症でいのちを落とした。

ヘルメットに色をつけているチームもあるけれど、キャンプ中はあえてヘルメットにスプレーや着色をせず、白一色のヘルメットをかぶるチームが出てきた。それもヘルメットをかぶることによる脱水や熱中症を未然に防ぐためだ。

もしフットボールを間近に、試合観戦をすることがあったら、選手の防具にも目を向けてほしい。
そして極限にまでからだを鍛えた男たちの、激しいたたかいであるということも忘れないでほしい。