聴こえないけど、思い出すなあ。2017/11/25 15:36:36

わたしが子どものころの「土曜日の夜」といったら、テレビでたしか『おそば屋ケンちゃん』あたりをみて20時、夜8時から「8時だよ! 全員集合!」、そのあと「Gメン’75」……というスケジュールだった。当然、まだ聞こえていたころのこと。
わたしの父の兄のご自宅におじゃまして遅くまで観せていただいたことも忘れられない思い出だ。

と、こんなことをつらつらと書いたのは、先日久しぶりに「ドリフターズ」を観たことだ。といってもリーダーのいかりや長介さん、キレキャラの荒井注さんはもうこの世の人ではなく、ご健在のメンバーでは加藤茶さん、仲本工事さん、高木ブーさん、志村けんさんだけ。
観たのはフジテレビ系バラエティ特番『三宅裕司と春風亭昇太のサンキュー歌謡曲一座~ナウなピースでこまっちゃうナ~だめだこりゃ編~』。志村けんさんはこの番組には出ていなかった。

ところが、世代も時間も超えてアイドルグループの「ももいろクローバーZ」佐々木彩夏・玉井詩織・高城れにの3人がこの番組に一緒に出ているのにあ然としてしまった。しかも「ドリフのズンドコ節」「いい湯だな」「誰かさんと誰かさん」などあのころわたしも歌った曲を彼女らも歌っているのだ。アイドルがああいう歌を歌ってはいけないという理由はないけれど、いまの若い人には新鮮に映るのだろうか。

たまたま今日のある新聞の朝刊別刷りに「ドリフのズンドコ節」が紹介されていた。
もとの歌は旧海軍で歌われていた「海軍小唄」で、娘と別れた元出征兵を歌ったのだというが、田端義夫さんや小林旭さんも歌ったこの歌。ドリフの場合はミュージックバンドだったこともあって、テンポが速い。この新聞別刷り記事では「民謡調の曲が多かった」。その理由は同じコミックバンドの先輩、クレージーキャッツとの違いを出すためだった、そうだ。

いい曲は長く歌われ歌い継がれていく、とは何度もここに書いたが、まさにドリフターズもそう。

もう聴こえないけど、思い出すなあ。「学校帰りの森かげでぼくに駆けよりチューをした……」