こういう視点でみるとまた違ってくる2016/01/08 23:49:46

おととしあたりから、出勤前の毎朝、妻と一緒にNHKの朝ドラを観ている。

けさは「朝がきた」、加賀屋に女中として働く、ふゆ(清原果耶)の縁談を持ち込んできた、ふゆの父親、彦三郎(上杉祥三)が、縁談相手を連れて加賀屋へ乗り込んで、加賀屋の番頭、亀助らと大立ち回りする場面。

昨年の朗読最終ミニ発表会で、悪役を演じてみて、難しさと魅力と楽しさにひかれた。

失礼ながら、今回の彦三郎を演じた、上杉祥三さんという方を存じないけれども、彼の演技はやや極端な感じもしないではないけれども、しかし見る者に説得力があった。いかにも昔気質の、女性を見下し、男の下に従えという悪さを演じていた。
「朝がきた」の前に「どんど晴れ」も観ているのだが、ここでもヒール役がいる。主人公夏美をいびる、老舗旅館加賀美屋の女将、環(宮本信子)。

正義の味方やヒーローがダメだとか、演技力がないとかではない。
どちらも説得力がないと観る者に共感なり反感なりを抱かせることはできない。むしろ共感されるより、反感を持たれるくらいのほうがいい。

いままではドラマを見るとき、ストーリー上からしか見ていなかったけれど、妻からいろいろハッパをかけられ、演じることの楽しさに目覚めると、こういう視点で俳優の演技を観ることが多くなってきた。
それにしても、ホントに表現することは難しく楽しくやりがいがある。