宗教用語の一般化2020/12/03 23:10:54

一昨日発表された「2020ユーキャン新語・流行語大賞」(「現代用語の基礎知識」選)。年間大賞は、「3密」。
「ネット流行語大賞 2020」では、「密です!」が投票全体10.4%の票を集め、銀賞だそうです。
「3密」は集団感染防止のために避けるべきとされる密閉・密集・密接を指すのですが、本来の用語は仏教から来ているのをご存じでしょう。密教では「身密・手に諸尊の印契(印相)を結ぶ」、「口密(語密)・口に真言を読誦する」、「意密・意(こころ)に曼荼羅の諸尊を観想する」の総称。一般の仏教でいう三業で、①身業(しんごう。身体に関わる行為。身体的行為)・②口業(くごう。言語に関わる行為。言語表現)・③意業(いごう。意志に関わる行為、心意作用)を指します。

昨日手話で聖書を学ぶオンライン学習会をしていて、「選挙で洗礼を受けた」などというような、宗教用語の誤用・一般化について話しましたが、キリスト者であるわたしが「選挙で洗礼を受けた」とか「守備・打撃・走塁の三位一体そろった選手」などという記事を読むと、なんだか気持ち悪い、むずむずしてくるんですね。

ともあれ言葉の使い方は変化していくものだと理解していても、それでも宗教用語を一般の出来事に合わせて使うのは信者やその宗教にかかわる人たちに不快な思いを抱かせるのではないでしょうか。

さて今年の漢字は何でしょうか。1995年からの歴代「今年の漢字」に「禍」はありませんでした。毎年京都・清水寺で森清範貫主(かんす)が大書しますが、やっぱり森さんも仏教者ですから、本音では「密」は使いたくないのではないかと思ってしまいます。

それにしても、今日の都内での新型コロナ感染者数が533人。この状況を政治家も行政も真っ正面から直視する気がないのかなと、「Go To」キャンペーンにこだわっているありさまをみて嘆息のほかはありません。