なんともおそまつ 「田舎のプロレス」2016/11/24 23:13:33

「田舎のプロレス」発言、萩生田光一・官房副長官が謝罪 Twitterでは「揶揄で使っていい言葉じゃない」
http://www.huffingtonpost.jp/2016/11/24/rural-pro-wrestring_n_13214784.html

実は結婚するまで、CS放送でWWE(World Wrestling Entertainment)を見ていたほどのプロレスファンである。ただし、プロフットボールNFL以上にショーアップ性の高いWWEよりはどちらかといえば日本のプロレスの方が好きだ。小学生のときに足立区立体育館で新日本プロレスを見ただけ、全日本もノアも見たことがない(一度くらい見たかったな)けれど、WWEにせよ日本のプロレスにせよ、タイツやパンツ一枚で裸の男がぶつかりあう、しかもあれだけ鍛え上げられたからだであっても、一歩間違えればいのちを落とすこともありうる過酷なスポーツ。その意味ではNFLと変わりないのかもしれない。
そんなプロレスを妻は嫌っていて、TVを見ようものなら烈火の如く怒る。プロレスに比べればNFLにはだいぶなじんでくれたようだけど。

話をはじめの記事に戻す。
元プロレスラーの馳浩・前文部科学相(専修大学卒、在学時代アマレス部。1984年ロサンゼルス五輪アマレス出場)はプロレスラー現役時代、試合中のアクシデントが原因で一時心臓停止になったこともある。そんな人が「俺と勝負するか?」と萩生田光一氏の今回の発言についてコメントしているのだから、レスリングを知っている人たちからすれば、内心不快感どころでは済まないのではないか。

今回の萩生田光一氏の発言を聞いてあらためて思うのは、人を楽しませる、押しつけでも無理強いでもない感動や楽しみをもたらしてくれる、ましてある意味いのちがけでやっている人たちを、揶揄の引き合いに出すのは失礼ではないだろうか。まして田舎を持ち出すのは何をかいわんやである。田舎にしてもプロレスにしても、そこに生きている人がいて一生懸命取り組んでいて、生活をかけてやっているのだ。田舎に住む人たちもプロレスラーもその業界会社にいる人たちも。
WWEのような世界的な団体、世界各国でのツアーを組むような規模ではない、日本のローカル団体であっても、震災や災害にあった地方や東北など過疎、田舎に行ってそこに住む人たちに娯楽を楽しみを味わってほしいと行動している人たちをバカにしているとしか思えない。そんな政治家が、いとも簡単に自分の発言について謝罪をするなんて。
洋の東西を問わず、言葉に責任を持たない政治家は治家に向いていないのではないだろうか。トランプもその一人だと思う。

たとえ自分の信条や政治理念に理解されない部分があるとしても、少なくとも自分の後ろにはたくさんの支持者がいて、自分を支持しない人もいるのだからこそ、支持してくれる人支持しない人含めて、自分の発言を聞く人たちに対して責任、重みがあることを自覚すべきだと思う。それができない人は政治家になるべきではない。向いていないのではないだろうか。
萩生田光一氏に、その自覚があるのかどうか。聞いてみたいものである。