既視感ノスタルジーをおぼえた2015/04/18 23:27:34

「朗読のレッスン」、2015年度4月期は重松清さんの『オニババと三人の盗賊』(文春文庫「季節風 秋」所収)。

とある街の、「馬場文具店」の店主、人呼んで「オニババ」。
かつては近くの城北小学校ご用達文房具店だったが、近くに出来たショッピングセンター内の文具店にお客を奪われるなど、商売は下り坂。老体にむち打ってはいるが、息子から3世帯同居を勧められ、店も閉めたらどうだと言われるのに不機嫌きわまりない。

そんなある日、3人の少年が、毎年夏の終わりにひらいている、花火の在庫一掃セールの商品を万引きした。とっつかまえてひっぱたいて警察に突き出したい。怒りでふるえるが、突然足に痛みがはしり、倒れてしまう。一度は逃げ出した少年3人だが、文具店に戻って万引きの理由を話す。
そこから話は意外な方向にすすんでいく……。

と、このさきは本を読んでいただくとして。

読んでみると懐かしいなあ、こういう少年、わたしが子どものころにはよくみかけたような、いやわたしもそのひとりだったかもしれない、という既視感ノスタルジーをおぼえた。
レッスンの合間に考えてみたら、「ズッコケ3人組」といった少年小説だったか、こういう、どこか憎めない少年たちが昔はあたりまえだった。

いまは、と言いたいところだけどやめておこう。あまりにも時代が違いすぎるし、いまの子供たちが置かれている状況はとてもそんなのどかなものとはほど遠い。

だからこそなんだろう。こういう小説に懐かしさをおぼえるのは。

肝心の、わたしのコスモス朗読会に向けた取り組みだが、これを読んでみたいという案ができてきた。
あす以降、時間を見つけて台本づくりにとりかかろうと思う。
手話通訳士先生や「朗読のレッスン」の講師のご意見をいただいてから、手話訳や、わたしの朗読舞台構成などもはじめたい。

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