伝えようとするのは、ほんとうの勇気だ。2015/02/04 22:52:35

やりきれない思いだ。

けさ、イスラム国が、戦闘中に捕虜として捕まえたヨルダン軍パイロット、ムアーズ・カサースペさんを生きたまま檻の中で焼殺した動画をネットに出した。とても正視に耐えられたものじゃない。

ニュースを聞いて、いまこうしているあいだにもひとりのいのちが消えようとしている、そのことの重みを感じた。

報復だろう、今日お昼過ぎ、ヨルダンが、イスラム国が釈放を要求していたヨルダン国内で収監中のサジダ・リシャウィ死刑囚ともうひとり、アルカイダにいたという元幹部を死刑執行したと発表した。憎しみの連鎖はあってはならないと後藤さんも後藤さんのお母さんも言っていたのに。

高村雅彦・自民党副総裁が「蛮勇だった」と後藤さんについて発言した。
広辞苑第5版には「蛮勇」についてこうある。
理非を考えずに突進する勇気。向こう見ずの勇気。

たしかに結果論としてはそうかもしれない。
しかしジャーナリストとして人間として、後藤さんがみようとしたものは、弱い立場におかされた人々の苦しみだった。見過ごすことも見なかったことにもなかったことにすることもできない、不条理としかいいようのないできごとだった。それを見て伝えようとするのは、向こう見ずではなくほんとうの勇気だ。

ISによって殺された人々、後藤さん、湯川さん、ムアーズ・カサースペさん、サジダ・リシャウィのために祈る。
ISの連中が、過激思想にかぶれて人間性を失っていることにも強く怒りを覚える。彼らが、自分たちがしていることのおぞましさ愚かさに気づく時が来るように。

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