いまの日本の政治家はどれだけ思いをいたしているだろう。2014/06/18 22:39:41

現実と映画やゲームを混同するほど、わたしはバーチャル世界に没入したり実感のない生活を送ったりしているものではない。だがイラクやシリアなどで平気で人が死んでいくというニュースを聞くと、ふと思ってしまう。
彼らテロリストや銃を手にした人間は、ひとのいのちを奪う殺めるということに、なんらためらいもなく引き金を引いているのだろうか、と。

わたしは安倍内閣が進めている集団的自衛権も憲法改正も、はっきりと反対している。
亡くなった祖父もわたしのおじも、ともに旧軍経験者だったが、幸いか、戦場に送られた経験がなかったそうだ。
戦争というのは、ゲームや映画で見るのとはまったく違うということだけはわたしでもわかる。殺されるか殺すか、という極限状態だ。そのなかで生き残るというのは生半可なことではない。

政治家や司令官、トップレベルの人間は実際に戦場に立つことはない。命令を下す、それが遂行されているという報告を受ければいいのだから。だが自ら血を流すことは絶対にないし、流そうとも思わないだろう。
逆に最前線に立たされた者だけが、言語に絶する苦悩と向き合い、傷ついていく。

要するに戦争というのは人間が人間でなくなっていくものだ。
その重みに向き合わなくてはならないことに、いまの日本の政治家はどれだけ思いをいたしているだろう。日本を取り戻す、などと情緒的観念的なことだけでは、後世に大きな禍根を残すことだけはまちがいない。