小さなほころびからやがて大きな穴が広がっていく2014/03/13 23:42:46

以前にも書いたように、わたしはフットボールといえばAmerican Footballのファンで、Soccerにはそれほど興味や関心はない。
けれど、いくら関心がないといってもこういう問題が出てくるとどうしても気になる。

「処分案、FIFA規定を根拠に決定」村井チェアマン
http://digital.asahi.com/articles/ASG3F7DG0G3FUTQP02D.html?_requesturl=articles/ASG3F7DG0G3FUTQP02D.html&iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASG3F7DG0G3FUTQP02D

問題は今月8日のサッカーJリーグ。浦和レッズ対サガン鳥栖の試合で一部サポーターによる差別的言動、行為があったという。サッカーではスタンドで大きな横断幕をよくみるが、この試合で浦和レッズのサポーター席に「JAPANESE ONLY」と書かれたものがあった。試合中に浦和レッズ側から「撤去しなさい」という話があったけれどもサポーター席からは「試合中は難しい」という返事があった。主催者であり試合進行に責任を持つ浦和レッズ側の対応は、そのまま放置したということで、今回無観客で試合を行うことになったという。

このなかでJリーグのチェアマンがこう語っている。
 「こうした問題はハウツー、マニュアル、禁句集があるものではなく、それを受けとる側への気持ちの感受性をどう養うかが本質的なテーマ。こういう言葉が良くてこれは駄目というのは、ハウツーにあるのではなくて、サッカーに関わる人がこの問題をどう感じるか、感受性をどう高めるかという問題と思っている(以下略)」

垂れ幕作成者「外国人が入って来るのは困る」
http://www.yomiuri.co.jp/sports/soccer/news/20140314-OYT1T00152.htm?from=main9

わたしも子どものころに「つんぼ」だとか「耳なし」だとか言われた記憶がある。言った側はとっくにケロッと忘れているだろうけれども言われた側は永久に忘れない。言った言わないとかいう問題ではなく、言われた側受け取る側への想像力や感受性をどう高めていくかということだ。
言ってはいけないというだけでは、逆に「発言する自由を奪った」と受け止められかねない。そうではなく、言われた側がどう思うかを考えることだ。
たしかにいろんな人が集まって集団ができ、なかには排除したいとか受け入れられないとかいう人たちもいるだろう。残念だけどそういう人たちもいる。だからこそ差別をなくしていこうという行動が必要であり、世界的にもサッカーだけではなくフットボールでも野球でも差別をなくそうという行動がある。

この横断幕についても、Jリーグの無観客試合という処分についても異論があるだろうことは理解できるが、ことはサッカーだけではなく、日本の社会は差別を許していると思われかねない。そんな国なのか。
差別された側としても、わたしは今回の事件でくだされた処分を全面的に支持したい。