聴こえない代わりに2014/03/06 22:45:36

ギャローデット大学バイソン 古いデザインだけど試合で使ったホンモノのヘルメット
http://www.bardral-urayasu.com/news/2014/03/defio.html
デフ(ろう者)チ ーム「defio(デフィオ)」

これはFリーグ、フットサルリーグの、千葉県浦安市にあるバルドラール浦安というチームのサイトにあったニュースだ。

わたしはメジャーリーグベースボールやアメリカンフットボールに比べてサッカーにそれほど興味があるわけではない。日本代表クラスや海外のリーグでプレーしている日本人選手についてくらいしかない、といっていい。
だが、上に挙げた記事はとても興味深く読んだ。もしわたしが20歳くらい若くて体力があったら、入れるかどうかはともかくやってみたいなあと思わないでもないからだ。

今日はギターのレッスン日。
妻と、教えてくださるプロギタリストにはさまれてやってみたのだけどはじめはなかなかリズムやテンポが合わず苦労した。なぜかと考えてみたら、聴こえない人間はそのために、目で見て追いかけるくせを身につけている。どういうことかというと聴こえないハンディを、目で補っているのだ。今回のギターでいえば、妻やプロギタリストの弾き方を目で追ってしまうために自分の演奏が速くなってしまう。そのために何度もダメ出しを出されて中断してしまった。合奏ができればいいけれど合わなかったらどうにもならない。まずは電気メトロノームなどでテンポをつかみ徐々に合わせていってようやく合奏になった。

サッカーに話を戻す。
チームスポーツである以上、コミュニケーションは欠かせない。ろう者だけのサッカー日本代表チームが存在しているくらいだから聴覚障がい者やろう者でもサッカーができないわけではない。
プレー中に手話でやりとりができるような余裕は少ないが、目で相手や自チームの選手の動きを察したり判断したりして動く。これは簡単ではないけれどトレーニング練習次第でできないわけではない。

アメリカではろう者のアメリカンフットボールチームも存在していると聞いたことがある。わたしの家には全米で3つあるろう者や中途難聴者だけを受け入れている大学のひとつ、ギャローデット大学バイソンの試合本物のヘルメットがある。以前見学に行ったときに記念でもらってきたものだ。
聞いた話では、選手はプレー開始のときにはサイドラインに置かれた大きな太鼓をたたいた音を空気振動で理解してプレーをする。タックルしてボールキャリアがフィールドに倒れた時はアンパイアやジャッジの笛が聴こえないから、アンパイアやジャッジが肩をたたいてプレー終了を告げるという。選手間のコミュニケーションは手話や目でとる。

サッカー以上に、もしわたしが大きなからだだったら、アメリカンフットボールをやりたかったと思う。防具がなくても腰にタオルをつけてつかみとればタックルとみなされる、フラッグフットボールなどはろう者でもできるのではないだろうか。ろう者のフラッグフットボールチームがあったら入ってみたいくらいだ。
ともあれ、聴覚障がい者は聴こえないハンディを目で補う。それだけではないけれども、コミュニケーションの方法次第で、いくらでも活躍できる場があるのだ。