落ち葉集め2013/11/01 15:30:19

ワシントン州というとシアトルしか知らないのだけれど、妻の実妹つまり義妹がアイダホ州に近いスポーケンに在住している。今回の新婚旅行は実妹を訪ねるのもプランに入れていた。

けさ9時に起きて、義妹は老人ホームの看護婦の実習、彼女の息子も小学校に出かけて、わたしたちふたりしかいない。
そこで、家の前の大きな庭の掃除、落ち葉集めを、3時間あまりかけて行った。

日本だったら小さな公園くらいの大きさほどの庭に、びっしり落ち葉がある。それをすべて集めてビニール袋に入れて後でゴミに出す。

とても半端ない量と広さだけに、最初は目が軽いめまいをおぼえたけれど、キャリーに落ち葉を集めてビニール袋に入れていったら、早いこと早いこと。

午後1時からまた作業を再開。義妹も帰ってきて、予定より早く、午後2時30分に終了。
めったにできない経験だし、こういうことをしながらアメリカでの生活の一端を知っていくのも楽しい。

Skills and Speed2013/11/02 17:08:00

こちらでもつくったサフランライスとカレー(笑)
義妹宅で過ごして、今日は義妹の息子のサッカー試合観戦ではじまった。
車で1時間ほど離れた、州をまたいだアイダホ州へ。さすがアメリカ、あまりにもスケールが違いすぎる。

試合はスポーケン・シャドーメッシュ対レイクランド・ナイトフォックス。
義妹の息子は足を痛めるなど本調子ではなかった上、2回交代でベンチに下がったが、試合中盤にゴールをひとつあげるなど、8-1で勝った。

芝生の草が生えていてところどころひっかかりそうなほど。おまけに降雨と厚着をしてもなお寒いほどの気温だったが、22人はみんなフィールド上で激しく戦った。
残念なのは、レイクランドに身長の高い選手――少なく見ても160㎝以上――がいた――スポーケンは140㎝ほどの小さい選手が多かったにもかかわらず、高さを生かしていなかったこと。きくとスポーケンは組織力を生かしたチームプレーが特徴だという。スピードとボールを奪われたらすぐに奪い返そうとするなど、チーム力、まとまりがあっていい。

帰宅してソーセージやエッグボイルなどの昼食をとりながら、こちらに住んでいる男性と、妻や義妹に通訳をしてもらいながら、日米の文化、スポーツ社会などいろんな話を聞くことができた。

明日、帰国の予定。

おらが街のおらがチーム2013/11/03 10:00:30

こちらで、東北楽天イーグルスが日本一になったと知ったのはついさっき。おめでとう!

いまシアトル・タコマ国際空港内にいる。
朝4時30分に起床。カレーライスなど軽い朝食を済ませて、義妹の運転でスポーケン国際空港に到着。アラスカ航空、ボーイング787に乗り、タコマ国際空港から1205発(日本時間4日0505発)成田行き、1077便で成田に向かう。

うらやましいと思ったのは、スポーケンからシアトルへ、NFLシアトル・シーホークスの試合観戦に向かう観客が多数いたことだ。お気に入りの選手のジャージー、12番に「HAWKS FAN」「FAN」と刺しゅうしたジャージを着ている。12番は、フィールドで戦う11人のオフェンス、ディフェンスの選手に加えて自分たちが12番目の選手だ、という意味合いを込めている。さしずめ東北楽天におきかえるなら、10番のユニホームを着て応援するようなものだ。
オークランドもそういうジャージこそ見なかったけれど、熱心なファンによって支えられているのは同じ。

帰国して翌5日から出勤する。

帰国2013/11/04 21:01:29

スポーケンを出てシアトルから10時間のフライトの末、今日17時30分に自宅に帰ってきた。さすがにちょっと疲れたね。

機内で映画「アンコール!!」と「しあわせの隠れ場所」を観る。「アンコール!!」に出演していたテレンス・スタンプは「スーパーマン2」でゾッド将軍を演じていた。偶然にも今夏公開された「マン・オブ・スティール」でゾッド将軍の戦いが描かれていたのが興味深く、なにかの偶然を感じさせる。

老夫婦、余命いくばくもない妻が合唱団に入って生き生きとした人生を送っている。反対に夫は無口でぶっきらぼうで妻の活躍をすなおに喜べない。だが妻が亡くなった後、合唱団に入り――。おきまりのようだけど、人間を描くことではハリウッドはやはりピカイチ。

わたしたちふたりの将来を思い浮かべながら、いろんなことを考えさせられた。

ふりかえってみると2013/11/05 23:45:52

帰国してすぐ出勤だが、疲れはそれほど感じない。じわじわと時差ボケが出てくるのだろうけれどね。

ふりかえって、あらためて旅行を思い出すと、アメリカは実に多様な姿を見せてくれる。日本にある、たとえばイトーヨーカドーのようなショッピングモールを何倍も大きくしたような、天井にまで届くような高さの陳列がある店があったのには仰天したし、また、リサイクルショップもスポーケン市内にあった。アメリカでは教会が伝道を兼ねていてもいなくても、市民から献品を集めてリサイクルショップを開いているところもある。

サンフランシスコのような大都会、スポーケンは中規模の都会。
でもあけっぴろげというか親切な人もいた。見知らぬアジアからの旅行客に話しかけてくれた、オークランドの男性。

また訪れたいとあらためて思った旅行だった。

気持ちがひきしまる2013/11/06 23:49:29

仕事のあと、2週間ぶりに顔を出した手話サークルで、手話初心者の見学に来た方に初歩を教えてほしい、と言われた。突然のことであったけれど、以前から「もしものときは担当してほしい」といわれていたので十分対応できた。
教えるというより、わたし自身も気持ちが入るし、意識的に手話を使っていきたいからこそ、こういう機会があると前向きな気持ちでいられる。

明日は立冬。
帰国後、出勤時に冬スーツを着ている。夏が厳しすぎてとてもスーツやネクタイをする気になれなかったぶん、ビシッとネクタイを締めてこの晩秋から冬をおくりたいものだ。

プロの世界で生きる厳しさと人間らしさと2013/11/07 22:31:06

小さいころにいじめを受けた経験があるわたしにとって、大人の、それも厳しい競争社会であるプロスポーツでいじめがあるというのはなるほどという半面、愚かだなという思いもある。

ポジションによって違いはあるけれど、平均実働年数が3年たらずというプロフットボールの世界でもつい最近、いじめがあった。

日本でもファンが多いチームのひとつ、マイアミ・ドルフィンズでのできごとだ。
ジョー・フィルビンHCがチーム内でオフェンスタックル(OT)ジョナサン・マーティンに対する嫌がらせがあったとの訴えを受け、調査に乗り出した。その結果、オフェンスガード(OG)リッチー・インコグニートがマーティンに送りつけたボイスメールで人種差別の言葉を使用した中傷をしていたことが発覚したという。事態を重く見たドルフィンズはインコグニートに対して無期限の出場停止処分を下したのである。ちなみに被害者は黒人、加害者は白人である。加害者はチームから解雇されるだろうし、被害者もチームに居づらいだろう。

数年前ワシントンDCを訪れて、現地在住の方にお話をうかがったとき、少なくともメジャーリーグでは人種差別は少なくなった、ときいた。だがNFLではまだ問題が残っていたのだろう。今回大きな問題になり、現役選手や元選手から告発の声が上がっている。

きれいごとで済ませるつもりはない。わたしもはっきり自分の経験から、いじめは断固反対だし、いじめる人間は自分の人間性も貶めていると思う。そしてそんなやつとはかかわりたくない。

だが、こうも思いたい。
たった3年しかいられないかもしれない厳しい競争社会にあって、気高い人間性を保つのは難しいのだろうか、と。

サッカーの話だ。
日本代表、長谷部誠選手と清武弘嗣選手が属するブンデスリーガ、ニュルンベルクでは、ミハイル・ヴィジンガー監督が解雇され、代わりにロジャー・プリンツェン氏が暫定的に指揮を執るという。
そのヴィジンガー氏は、解雇された直後に長谷部選手はじめチームメートのもとに来て「かかわれたことをうれしく思う」とあいさつをして去って行った。
長谷部選手は「厳しいプロの世界の中で、人間性を見失いかねないけれど、プロでありながら人間性を保つとはどういうことか」と自らに問いをかけたそうだ。

幸い、今回の旅行でもわたしも妻も人種差別的な扱いを受けることはなかった。
だが現実にNFLで起きたことがわたしたちの身に起きないとは限らない。
そのとき、断固として差別してきた側に抵抗できるか。

生きていく厳しさの一方で、人間として大切なものを見失わない、そういう生をつくっていきたい。

モンスター・ストーム2013/11/08 23:11:47

台風接近でどうなることか、と不安を感じながら成田へ向かったのが2週間前。今日の晴天に、そのときを思い出した。

ところがいま、2週間前の台風以上の、今年最強ともいわれる台風が近づいているらしい。瞬間最大風速が90メートルというからかなりの強い勢力といっていいようだ。夜のニュースでも、台風の被害にあっているフィリピンのテレビ放送が「前がほとんど見えない」ほどの大きなものだと伝え、アメリカABCテレビは「モンスター・ストーム」と呼んでいるほどだ。

今世紀後半には、こういった巨大な台風がやってくるのかもしれない。

自宅に帰って撮影した写真データをCDに移す作業にとりかかっている。義妹やわたしたちの実家に送りたい。

プレゼントも何もないけれど2013/11/09 23:06:33

今日はわたしの何回目かの誕生日だった。もう祝ってほしいなどという年齢でもないのだが、しかし生は一度かぎり。せっかくいただいた生なら、生きてよかったと思えるものにしたいものだ。

その今日。
午後から妻は所用のため出かけて、夕方に新宿で待ち合わせ。ところが待ち合わせ場所を正確に伝え合わなかったものだから、誤解を招いてしまい、合流に遅れてしまった。
お互いメールでやり取りをしていたにもかかわらず、待ち合わせに遅れてしまいさんざん怒られた。

それでも夕食はラーメンを自宅でつくり、フィギュアスケートのNHK杯女子シングルスを一緒に観てすごした。
フットボールも厳しい競争社会だが、フィギュアスケートもまた勝るとも劣らない、苛烈なものだ。いくら自分が高得点をあげても次走者がすばらしい演技を見せれば、あっというまに順位が抜かれてしまう。
地元ということもあっただろうが、浅田真央選手が自己最多の207・59点を挙げたのは驚いた。

そんなこんなで、プレゼントも何もないけれど、楽しいバースデーだった。

朝の地震から夕方の南京玉すだれ2013/11/10 23:21:41

けさ起きてごはんをつくり終えて数秒もたたないか、わたしがはしを探そうと手を伸ばしたその瞬間のこと。
いきなりゆっくり、次第に強い横揺れがからだを襲った。
「テレビをつけろ! NHKだ!」
妻にそう叫ぶやいなや、すぐに画面に出たのは、茨城県を中心とした震度5の地震というニュースだった。

幸いに、というべきだろう。わたしたちは朝ごはんをつくり終えてガスを止めたからよかったようなもの。もしこれがもっと遅い時間だったり、あるいは朝ごはんをつくっている最中だったらどうなっていただろう。

明日は気温が下がるだろうし、強風もあるかもしれない。
故郷はもう冬の寒さだという。先日書いたフィリピンは、その後、死者が1000人を超えたという報道もある。

とても不安だ。

夕方から、朗読仲間でわたしたちの結婚式にご招待し、披露宴でも余興を見せてくださった方をお招きして、感謝と交わりのひとときをもった。
朗読のこと、社会問題、五輪や政治、そしておひらきにと彼がわたしたちに南京玉すだれの芸をみせてくださり、とても楽しいひとときだった。