正直に言って2013/09/08 22:01:23

2020年夏季五輪の開催地が、ここ東京に決まった。けさ5時にテレビで、IOC総会が開かれているアルゼンチン・ブエノスアイレスからの生中継をみて、東京に決まった瞬間、おもわずあほらしさを感じた。

正直に言っていまも「なんで東京か」という疑問がぬぐえない。

決定後、東日本大震災被災地の福島や宮城、岩手の人たちからは「喜ばしい話には違いないだろうが、被災地で避難所生活をしているわたしたちにはとてもうれしいとは思えない」「明日の生活も見通しが立たない。7年後、故郷や震災前に住んでいた家に帰れればいいけれど、いまはとてもそんな先のことを考える余裕はない」といった声がきこえてきた。

みんな忘れているか、意識から遠ざけているのだろうか。思い出してほしい、さきの参院選挙後、福島第一原発から汚染水が漏れているという報道が出てきたことを。なんで選挙後にぞろぞろ出てきたのだろう。政府や東京電力が事態を隠していて、選挙後ならいいだろうと情報を流してきたのか、という疑問もある。

今回のIOC総会でも安倍晋三首相が「問題ない。政府自ら先頭に立って事態をコントロールする」と言い切った。だけど、震災から2年6カ月になろうというのに、まだ原発は収束していない。被災者も帰れない。

誇らしげな表情を見せる、安倍首相や猪瀬直樹・東京都知事だが、あれだけ国際社会の前で言い切った以上、責任もってあたってほしい。うそや情報隠しは許されない。
それと、こういう結果になったことで傲慢というか不遜な政権運営や政治を進めてほしくない。支持していない人もいるのだということを忘れてはいけない。わたしたちもまた、しっかりと彼らを注視していく責任がある。

7年後どうなっているか。そのころわたしは50代なかばだ。
原発、インフラ、五輪後に、施設をどうするのか? 人口もおそらく確実に減少しているだろう。
7年のあいだにまた大きな震災が起きないという保証はひとつもない。
まさに課題山積である。