妻の思いに気づかない夫、思いを伝えられずに苦しんでいる妻2013/08/04 22:50:06

結婚して2カ月が過ぎた。まだまだ夫婦としてはひよっこというか駆け出し同然なのだが――今日、ふたりで今年映画2本目、「31年目の夫婦げんか」を観てきた。

メリル・ストリープ、日本でテレビコマーシャルにも出演しているトミー・リー・ジョーンズ……ともにアカデミー賞受賞歴もあるベテラン俳優ふたりがダブル主演キャストで、すきま風ができた長年連れ添った夫婦、もう一度やり直したいという妻とそれに反してかたくなな態度をとる夫を演じた。

250席近い客席の70%は、結婚したばかりか恋人か、また映画同様に熟年夫婦とおぼしき人たちが多かった。単身で観に来た男性もいたが、どんな思いを感じたのだろう。

オープニング冒頭シーンでストリープ演じるケイが水色の下着姿でアーノルド(トミー・リー・ジョーンズ)にセックスをせがむ場面。女性としてはかなり勇気がいる心境だろうし、演じるストリープも同様だろう。老いたからだをさらすのはもちろんのこと、ベッドシーンを演じるのはへたするといやらしさと醜悪なだけでしかない。けれどセックスが主題ではなく、夫婦の絆を取り戻すというのが主題だから、老いた夫婦のセックスシーンはけっしていやらしくはない。

トミー・リー・ジョーンズも、ガンコでかたくなな夫をリアルに演じている。これだけしてやったのだからもういいだろう、と上から目線でケイに言うあたり、なるほどとおもわず納得してしまった。そしてセックスシーンで妻をみた瞬間、性欲が衰えてしまうというのも。

繰り返すけど、あくまでもこれは夫婦のきずなが主題だ。
日本でもおそらく、熟年夫婦だけではなく結婚して数年目の夫婦にも、ケイ、アーノルド夫婦と同じようにすれちがいやすきま風がおきているのではないだろうか。
劇中同様にセックスを入り口にセラピーをするのはたぶん日本でなら気恥ずかしさとためらいが強いだろうからそのまま導入することはできないかもしれない。しかし、妻の思いに気づかない夫、思いを伝えられずに苦しんでいる妻。カウンセリングを通してカウンセラー、バーナード・フェルド医師(スティーヴ・カレル)の前で口論をはじめてしまった。
そこからどう立ち直ったかは、映画を見てのお楽しみである。

恥ずかしいことに、映画を見た帰り、けんかをしてしまった。
暑い一日だったのでアイスクリームを買ったら「いらない」と妻から厳しく怒られた。怒りはしばらく収まらず、謝ったのち、部屋を掃除したり家事を手伝ったり、機嫌取りではなく、誠意を尽くしてやっとゆるしてもらえた。

買い求めた映画パンフレットには、夫婦・家族コンサルタントの池内ひろ美さんの「夫婦げんかのすすめ」というコラムがあった。
わたしたち夫婦は、どうだろう。31年後といえば80歳が目前だ。そのころ、きちんと思いを言い合えるだろうか。すきま風が吹いていないだろうか。

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