消耗品とみるか、試合に慣れるためか2013/05/13 22:18:34

日本のプロ野球とアメリカのメジャーリーグの、一見気づかないようでいて大きな違いがある。なんだろうか?
試合で、ピッチャーがベンチ前で投球練習を行う場面が、アメリカではない。

野茂英雄さんがロサンゼルス・ドジャースで活躍し、日本人選手が海を渡るようになって、「おや?」と思ったのは、高校野球からプロまで、ベンチ前でピッチャーが投球練習をしていたのだけど、あちらでは誰ひとり試合最中であってもベンチ前で投球練習をしない。

平林岳 オフィシャルブログ オールドルーキー チャレンジ日記
http://old-rookie.aspota.jp/

これによると、WBCも含めて国際試合では、投手や野手がイニング合間に肩慣らしであっても投球練習をしてはいけないことになっている。実際、野球規則書、ルールブックにはそう明記されている。次打者以外の選手、コーチ、監督と試合に出場している選手と指名されたベースコーチはダッグアウトかブルペン内に位置していなくてはならないのだという。
アジア圏では日本の影響からか、肩慣らしのキャッチボールが慣例的に許されているのだが、アメリカでは許されない。なぜかというと、選手も監督も観客も、試合に集中しよう、じゃまになることはしないでおこうというのが理由の一つ。もうひとつは、肩は消耗品であり、なるべく投げないようにしよう、という考え方だ。

プロ野球:ダッグアウト前のキャッチボール禁止
http://mainichi.jp/sports/news/20130514k0000m050052000c.html

慣例的にやってきて、あたりまえになっているものをあらためようというとき、現場の選手には戸惑いがあるだろう。
「肩慣らしをしていってこそ試合に入っていける」「いままで問題がなかったじゃないか」と。

この議論、当の選手はどう思っているのだろう。アメリカと日本の両方で経験した、野茂さんなり長谷川滋利さん(アナハイム・エンゼルス1997~2001、シアトル・マリナーズ2001~05)などはどう思っているのだろう。