だいご味が失われていく2012/12/09 23:29:55

NFLがキックオフ廃止を検討? 「奇抜だが一考に値する」
http://www.nfljapan.com/headlines/40886.html

フットボールの最高峰、NFLがキックオフの廃止を検討しているという。

現在、タッチダウンかフィールドゴールで得点したチームは、自陣35ヤードからキックオフをすることになっている。だが、報道などによると、タッチダウンかFGを決めたチームは自陣30ヤードからプレイを開始し、第4ダウンギャンブルで15ヤード前進すれば攻撃を継続できる案だという。ギャンブルを選択しなかった場合はパントを蹴ることになる。

なんだかおかしなゲーム、奇妙な試合が目に見えるようだ。
フットボールの魅力といえば、ディフェンスの網をかいくぐって投げられたり遠距離をかせぐパスプレーやボールを持って走るランニングプレーももちろんだが、試合開始のキックオフもそのひとつだ。キックオフで高く遠くへけられたボールをキャッチした選手が俊足を生かしていかにゲイン、距離を稼ぐか。俊足であればあるほど、スピードに乗って逆転のリターンタッチダウンを見せてくれたら、スタンドもサイドラインも盛り上がること間違いない。

だが一方で負傷のリスクも大きい。
キックオフのプレーで起用されるのは主に入団1~2年目の若手がほとんどだ。肝試しではないが、スピードとパワーを生かして突っ込んでくる選手も守る選手も、どれだけそのスピードやパワーと直面する恐怖を乗り越えられるか、試される場面でもある。それだけに時おりシリアスな、重い負傷を負う事故もある。ときには選手生命を断たれるほどの事故も。

だからといってだいご味がなくなるとなあ。
これまでも安全性を重視していくつもルールを変えるなど工夫をしてきた。クオーターバックへのタックルも、ボールを投げ終わった後ではなく投げる途中であってもイエローフラッグが飛んで反則とされたし、防具も脳しんとうを防ぐ構造になったり(でもなかなか脳しんとうが減らない)。キックオフも30ヤードではなく35ヤード地点でけるルール改正は、選手の衝突時の事故を防ぐためだった。

なんとなく違和感が隠せない。