なお、望みを捨てないこと2012/10/08 11:51:56

『アンネ、わたしたちは老人になるまで生き延びられた。』 テオ・コステル著

http://www.yomiuri.co.jp/book/review/20121001-OYT8T00903.htm?from=yolsp

もしいまアンネが生きていたら、この21世紀のいまをどんな目でみつめ語っただろう。
アンネの同級生30人中、アンネを含む17人が強制収容所でいのちを奪われ、存命しているのは11人だという。

このあいだ小学校の同窓会に参加したことを重ねて思う。
同窓会に一度も顔を出していない人もいるけれど、彼らも含めて同級生はわたしにとってかけがえのない、貴重な大切な存在だ。年に一度しか会うことがないとしてもだ。
いずれ死に別れるというときがくるだろうが、ひとり一人人生があって、いろんな歩みをしてきた。いいことも悪いことも。
それらをひっくるめて、大事な友人だと思う。

過酷な運命をへてきたアンネの同級生は、それらを乗り越えてきて過去にあったことを語り継いできた人もいれば、最近になってようやく口を開いたという人もいる。その壮絶としかいいようのない人生は、平和で何でもある、満たされたなかで生きているわたしには想像もつかないことかもしれない。

朗読で『アンネの日記』を取り上げたが、今回読んだ『最後だとわかっていたなら』と重ね合わせて、とても深い思いを抱く。生きているとは、生きる意味とは、と。思うだけではなくこれからの生き方人生を、アンネや真理子さんに恥ずかしくないようなものにしたい、と、何かを残すものにしたい。

これからの人生が穏やかなものであるか波乱に満ちたものであるかは分からない。
できることは、それらを前にしてもなお、望みを捨てないこと。希望を持って生きること。聴こえない耳でも何かができるのだ、と。

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