まったく聞こえないというのはこわい2012/09/24 23:07:24

小学校3年生の時以来、初めて裸耳で終日を過ごした。
地下鉄に乗っていてもエンジンやモーターの音は座席そばから振動などでわかるけれど、車内アナウンスはまったく聞こえない。事故やトラブルがあったときはすぐに文字情報が出るわけではないからなおさらわからない。

でもそんなわたしを職場の仲間にメールで伝えて、たとえばそばで机やいすをたたくなどすればわかる、といった伝達方法を教えた。
障がい者と接したことのない人にとっては、ろう者と一緒に過ごすのは不安だろうしわからないことだらけだろう。わたしができるのは、こうすればいいということをわかりやすく説明すること。わからなかったらきいてほしい、と思う。

この国では障がい者はなかなか理解されにくいと感じる。
小学校のころから障がいのある子どもとない子どもが一緒に学んだり触れ合ったりする機会が大事だと思うが、ただ一緒にすればいいというものではない。やはり大人が、それも経験豊かな大人が、障がいのない子どもに体験や知識を伝えること。
大人や周囲の経験が、子どもに大きな影響をもたらすから。

肝心の右耳の補聴器は、今日販売店からメーカーへ送られたそうだ。
いつまでに直るかめどがたたないが、なかったないで、まったく聞こえないという生活を楽しむ、くらいの気持ちでいたい。