都市対抗の意識からみるスーパーボウル2012/01/28 22:38:01

昨晩遅く、というかけさまで起きていて今日はお昼前に目が覚めた。
午前7時に神奈川で地震があったらしい。そのあとも山梨、岐阜などと相次いで地震があった。いやだとは思うが、自然は人間のそんな思いなどに配慮なんかしてくれない。

さて、あさって行われるプロフットボールNFLのオールスターゲーム、プロボウルのあと、2月5日(現地時間)ひらかれる第46回スーパーボウル。
今年はAFCはニューイングランド・ペイトリオッツ対NFCニューヨーク・ジャイアンツの顔合わせとなった。4年前の第42回大会でも対戦している。このときは14-17でニューヨークが勝った。

お読みになられてお気づきだろうか。基本的にチーム名(ニックネーム)ではなく、都市名で書いているということに。アメリカのプロスポーツはいってみれば都市対抗でもある。ゲームプログラムや新聞雑誌などではたしかに都市名とニックネームの両方で書くケース、ニックネームだけの場合などまちまちだけれど、わたしも基本的にはニックネームではなく都市名で書いている。
何度も観戦してわかったのは、、「おらが街」同士の対抗という色合いがとても強いのだ。たとえばカンザスシティーとオークランドはチーム創立からのライバル関係。CFLでも同じで、ハミルトン対トロントは長年のライバルらしい。というように、アウェーで戦うときに地元チームのファンに囲まれて応援するアウェーチームのファンはたいへんだろう。

1960年創立、当初はボストン・ペイトリオッツという名前だったのを、ボストンのあるマサチューセッツ州を含む北東部6州をさす「ニューイングランド」をつけて現在のチーム名となった。

で、このボストンとニューヨーク。因縁浅からぬ関係である。
そう、レッドソックスとヤンキースのMLBアメリカンリーグ東地区だ。これは同地区だから公式戦で何度も対戦する。ニューヨークを本拠としていたジャイアンツ(現サンフランシスコ)とブルックリン・ドジャース(現ロサンゼルス)、ジャイアンツとドジャースが西海岸へ移転した後に誕生したメッツの3球団がそれぞれレッドソックスと対戦している。
調べてみると両都市のチームがチャンピオンシップをかけて戦ったのはこれまで6回。MLBワールド・シリーズ(1912、レッドソックス対ジャイアンツ 勝者=ボストン、1916、レッドソックス対ドジャース 勝者=ボストン、1986、メッツ対レッドソックス 勝者=ニューヨーク)。
そのほかアイスホッキーのNHLスタンレーカップでもボストン・ブルーインズ対ニューヨーク・レンジャーズ(1929、勝者=ボストン、1972、勝者=ボストン)の例がある。NFLはさきに書いたとおり。1969年の合併以前の旧NFL、AFLでも両都市のチームはチャンピオンシップで対戦したことがない。

両都市に住んだ経験のある人ならお分かりなのだろうけれど、ライバル意識はかなり高いらしいね。食べ物から人々の意識から、たとえばボストンの人たちにしてみれば、大陸からやってきてはじめて住んだのがボストンを含む一帯であり独立戦争の場となったのだから、彼らにとっては故郷だろう。逆にニューヨークにしてみれば経済の中心地であり世界を動かすという意味で優れているんだと言いたいらしい。断っておくが、もともとアメリカにいたのはネイティブ、先住民族なんだから彼らを抜きにしてはいけないし、ニューヨークだけで世界が回っているわけでもない。だが、こういうライバル意識は日本にいるわたしたちにしてみるとちょっと想像しがたい。あえてたとえるなら大阪対東京だろうか。でもあそこまで熱くなるのはちょっとまねできそうにもない。

そういう目でみると、今回の対戦がよりおもしろくなってくるのではないいだろうか。