耳に残る静かな余韻2011/11/16 23:29:03

1954年、Lucerneでのフルトヴェングラーの「第九」と「日経おとなのOFF 『第九』入門」
Freude,schoner Gotterfunken, Tocher ous Elysium,
     (歓喜、美しき神々の火花、楽園の乙女!)


年の瀬が近づくと街はクリスマスキャロルや讃美歌が流れる。単なる騒音にしか聞こえないほどうるさく感じる街の喧騒も、この季節ばかりは聞き覚えのあるメロディーだけに、わたしにとってはここちよい。
だが、もうひとつ忘れていませんか? そう、ベートーヴェンの「第九」である。昔まだ補聴器なしでも聴こえていたころに聞いたからか、耳に残っている。

先日、「日経おとなのOFF 『第九』入門」という雑誌を購入した。
これは文字通り第九を取り上げた内容ばかり。フルトヴェングラー、カラヤン、バーンスタインといった巨匠から、サイモン・ラトル、オットー・クレンペラー、ダニエル・バレンボイム、朝比奈隆さんまで、古今東西の名盤紹介・西本智実さん、小林研一郎さん、佐渡裕さんへのインタビュー、ウイーンのベートーヴェンゆかり名所紹介・クリスチャン・ティレーマン指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団演奏の第九映像DVDと佐渡浩さん監修・解説「歓喜に寄せる」の完全歌詞BOOKがついている。

よく知られているメロディー部分もすてきだが、静かな余韻を残し、星空彼方におられる神を思うように歌う合唱最終部がいいなとこのごろ思う。

今年はほんとうにいろいろなことがあった。それだけにどこのコンサートホールもお客さんでいっぱいになるのではないか。
今年は久しぶりに生で聴いてみたいものだ。