ロールシフト うなずき2011/09/06 23:14:35

終わってから居酒屋での手話べりというか手話で話す会話がとても楽しくおもしろくて、やみつきになりそう。

うなずきを手話ではとても大事にしている。とくにろう者が使う日本手話では。
今回もそうだが、わたしがやる手話つき朗読はざっと言ってしまえば、ひとりで何役も演じるということだ。『塩狩峠』で永野信夫と友人の妹で婚約者だったふじ子、『ゆずり葉』で吾郎とさやかをわたしがひとりで演じた。
そういうように「ひとりで何人もの話し手の役割を担う」場合、ロールシフトと呼ばれるが、重要なポイントが、それぞれ出てくる何人もの話し手をどうやって表すか、だ。
からだの向きを変えたり声の調子やトーンを変えたり。視線を上向きにしたり下向きにしたり。ろう者は自然とそれをこなしている。
その表し方のひとつがうなずき、である。
今日のご指導では、細かい表現のチェックとともに、どこでうなずきを入れたらよいか、言い換えればどこで登場人物ひとりひとりの役を演じるのかを示す意味でうなずきを入れることを教わった。
会話場面ではなく、ナレーターが語り終わった、原稿に従えば「~だった。」というその「。」のところでうなずくとよいのだという。
手話落語もそう。

日本手話が上達するポイントはほかにもいろいろあるのだが、このロールシフトをしっかり表せるようになろう。
まだまだ練習が必要だ。
きっとこれは手話落語を演じるときにも生きてくるだろう。