俯瞰した目でみると2011/07/31 22:05:14

昨日あった、今月最後の「朗読のレッスン」では、みなさんのまえで手話をつけて『鬼平』を読んでみた。隣にいた女性がひいてしまったらしいけれど、まだまだ本番には遠い。明日はもう8月だ。

レッスンの合間にメモに書いた文を引用してみる。

ナレーターというか、登場人物ではなく<第3の人物>を手話で語るということは、俯瞰した位置、神の視点から見る、表情をつけて表すということ。
平蔵の眼、酒井の眼、田中の目、亀吉の眼、安兵衛の眼、そして神の眼。

どういうことかというと、今回の登場人物は複数にわたる。それぞれの人物になりきって表すとともに、ナレーターも演じなくてはならない。
登場人物ではなくナレーターを演じるということは、第3者の目でみるということだ。
あたかもさらし者にされている亀吉を説明するかのように、鬼平が安兵衛を詰問している場面を語るように。

今日手話通訳士の方に、練習を録画したDVDとともにメモもお見せした。
俯瞰した目ということに加えてナレーターには「説得力をもたせる」という役割がある。言い換えれば客席に向かって語りかけるような語りを手話でも表さなくてはならない。

とても難しく、やりがいがある。