指さしをめぐるカルチャーの違い2011/07/09 09:08:10

松本龍・前復興相の問題は、本人が辞任を申し出て解決を見たが、今度は原子力発電所の再開やストレステストをめぐって閣内が一致せず、海江田・経済産業省が「時機を見て辞任する」と言い出す始末。
まったくまとまりがないというか、腰が定まっていないというか。もうだめだね、この内閣も政治も。

で、話を松本氏に戻したい。
テレビ報道番組の映像では彼は、宮城県知事に対して指でさすなどの態度をとったという。これが視聴者のカンにさわり、「何を偉そうに」「県や知事を下に置いて見下しているのではないか」という怒りを生んだ可能性がある。

人を指さすボディアクションに、理屈を超えて「人を食った態度」を感じてしまうのは、私だけではないはずです。
http://www.news-postseven.com/archives/20110705_25107.html

これを聞いて微妙な感情がわいてきた。
わたしのこころの琴線に触れたのは、指でさす、ということだ。

中途難聴者が主に使う日本語対応手話ではあまりやらないのだが、ろう者が使う日本手話では、一般的に指さしはごくアタリマエの動作だ。というか日本手話は指さしが基本なのだ。
たとえば映画を一緒に見に行かない? というとき、手話表現の最後に尋ねる相手に向かって指さしをする。誰、あれ、それ、主語をはっきりさせるのが日本手話の特徴のひとつだ。余談だが、接続詞や助詞、副詞が手話にはない(実際にはあるのだけれど)と思われたのが、手話は言語ではない、言語としてみなされないというのが、ろう学校で使うことが禁止されたり言語として認められてこなかった理由だと聞いたことがある。

ところが指さしという動作はやっかいなもので、松本氏がそう受け取られたように、相手や場面や状況を考えて使わないと、上から見下しているとかごう慢だとかいったイメージで間違って受け取られかねない。

ここが難しい。
わたしたち聴こえない人や手話に理解のある人たち同士でなら、指さしをしても、まあトラブルにはならない。だが手話を知らない人たちにしてみたら指さしはトラブルを招くかもしれない。

カルチャーの違いといってしまえばそれまでなのだが、なんともいえない、複雑な感情を抱いてしまう。指さしをしている手話をみて、なんだ、と思うだけならまだしも「そういう言い方はないでしょ」などとあらぬ誤解やとばっちりをうけたらたまったものではない。

手話を知らない人たちに伝えたい。
手話の指さし表現は上から見下しているとかごう慢だとかいうものではありません。
聴こえない人たちにとって大事な言語です。どうか間違ったイメージだけは抱かないように、こころからお願いいたします。

開幕 アメリカンフットボール世界選手権20112011/07/09 23:06:15

オーストリアを会場に始まった、アメリカンフットボールの第4回世界選手権。さっそく速報が入ってきた。グループA、会場はインスブルックだ。

やはり本場アメリカの力は抜きん出て、初戦対オーストラリアは相手に1点もあたえず、61-0で勝った。前半だけで34点を挙げるというから、半端なものではない。
次に、メキシコ-ドイツ戦。あまり知られていないがメキシコもNFL選手が過去現在も何人かおり、いまもNFLフランチャイズ入りを目指しているという話をきいたことがある。
ドイツはGFL(ジャーマン・フットボール・リーグ)という国内リーグがあり、ヨーロッパ1、2を争うフットボール大国だ。
結果は22-15でメキシコが勝った。ドイツは第2クオーターと第3クオーターに得点を挙げただけ。

日本の初戦は7月9日、グラーツで対オーストリア戦。地元相手にどんな試合を見せるか? ついで2日後の同地でフランスを相手に戦う。

日本アメリカンフットボール協会 ワールドカップサイト
http://americanfootball.jp/wc2011/index.html