一カ月前を思い出す2011/04/11 23:33:32

1カ月前を思い出すに十分すぎた、今日夕方の地震。
職場のエレベーターは非常用のみ稼動していて、それ以外はすべてだめだといわれ、帰るときは階段を利用するしかないと腹をくくった。幸いにエレベーターで帰ることができたけれども、そのさき、地下鉄が何度も止まって、やむなくターミナル駅で乗り換えるはめになった。けれどこんなのは被災地の人たちのそれに比べればまだたいしたことはない。自宅に帰ってからも震度3の余震があるなど、今後もまだしばらくは震度7~8クラスが起こるかもしれない。

久しぶりに自宅でカレーをつくった。味は辛さも十分。

今週はカレーと、弁当がメーンになりそうだ。

大地ではなくこころが震えた話2011/04/12 23:05:59

けさ8時8分過ぎ、余震に見舞われた。
ちょうどそのときわたしは、弁当をつくったあと。朝食つまり昨晩つくったカレーライスを食べて、テレビを見ている時間だった。弁当をつくるためにガスを使っている最中だったらこわかったね。
余震の影響で通勤電車が遅れてしまい、いつもならすいている時間帯のはずが満員で立錐の余地もないほど。15分ほど遅れてしまった。

午後にもやはり揺れがあった。けれど気にならなかったというか「来るなら来い」と肝をすえている。
けれども昨日も書いたように、今後もマグニチュード7クラスはあるだろうし、余震の発生域が3月11日の本震以後だんだん、内陸部に移ってきたり南下してきたりしているように感じる。オオカミ少年ではないけれど、ここ1年、いや5年間はひょっとしたら東京はじめ、東海、南海、東南海と広範囲に地震がおきるかもしれないし、富士山が膨張しているという報告もあることから、富士山噴火も覚悟したほうがいいのだろう。

地震の話はこのくらいにして、大地ではなくこころが震えた話を。

今日からプロ野球が開幕した。震災発生後、自分たちの都合だけで小手先だけの開幕日延期を2度も試みて世間や政府からたたかれたセ・リーグ。楽天や千葉ロッテという被災地を本拠とする2球団が属するパ・リーグと歩調を合わせようとしなかったのはいまもっても残念だ。
だが、スポーツ選手はプロアマの区別なく、スポーツを通して見る人に希望と感動と、立ち上がろうという勇気をもたらしてくれる。それが選手にもこだまのようにはねかえって、「いいプレーをしよう」という気持ちを起させる。相乗作用とでもいったらいいか。
先日書いた、プロゴルフのマスターズも、19歳の2人がすばらしいプレーを見せてくれた。彼らの大健闘にこころから拍手を送りたい。
もうひとつは、世界的なテノール歌手、プラシド・ドミンゴPlácido Domingoさんが、周囲の反対を押し切って来日し、この10日のNHKホールでのコンサート最後に、日本語で「ふるさと」を歌ったという。ホールの観客も一緒に歌い、静かな感動がわきおこった、ときいて胸が熱くなった。
Jリーグのブラジル出身のある選手が、原発事故の放射能汚染や余震を理由に、婚約者や家族らの反対で帰国したし、世界的なアーティストが来日をキャンセルした。
だが親日家として知られるドミンゴさんは「音楽では、そんなに大層なことは出来ないと思いますが、音楽を聴いている間は、少しでも悲しい出来事を忘れることができるのではと信じています」と語り、ご自身もメキシコ地震で親しい人を亡くした経験をお持ちだという。そういう背景があるから、日本には周囲の反対があっても、来ないという選択肢はなかったのだろう。

ドミンゴ「日本に行くな」振り切り「故郷」
http://www.asahi.com/showbiz/nikkan/NIK201104110026.html
この日のプログラム全曲目は以下のとおり。
http://domingo2011.jp/list.html
聞きたかったなあ。日本語で歌ったという「ふるさと」。

口と手で話す力をいただいたのだから2011/04/13 23:44:31

仕事が終わってから都内の別の場所へ移動して、手話サークルの飲み会に参加してきた。

まあ出ること出ること、手話表現、震災とケータイ、防災用品……。話題は尽きない。

たしかにわたしは聴こえる人と同じように、普通に話せる。
けれど手で話すのも生活の一部であり、わたしらしさでもある。

手で話すひとときを大事にしていきたい。
せっかく神さまから、口と手で話す力をいただいたのだから、悔いのないように用いて生きたい。

そのどこが安全なのか2011/04/14 23:01:33

あれだけの大きな揺れの後だから、完全にエネルギーを放出したわけではないだろう。それどころかあの巨大な揺れがさらにひずみを生んでいるかもしれない、と、今後も余震が起こりうることをけさの各紙が伝えていた。
そんなこともあって、防災ヘルメットの購入を考えている。
自宅にはアメリカンフットボールの本物の試合用ヘルメットがあるけれど、これはとても重すぎて首を鍛えていないと長時間かぶることができない。インテリアならいいけれどね。防災なのだからそれに合ったものでなければ意味がない。

それにしても。

福島県から千葉県に避難してきた小学生に、「放射能がうつる」といういじめがあったときいて、なんという愚かな言動をしたのか、とやりきれない気持ちになった。
人災の要素が濃い原発だけれど、それはあくまでも原発を作った電力会社や原発を進めてきた国の責任であって、被災者には責任がない。
まして放射能がうつるということはありえない。

人間ってどうしてこうも愚かなのだろう。
わたしが生まれる前におきた1954年3月1日ビキニ環礁でのアメリカ水爆実験でも、当時魚が放射能に汚染されているといった風評被害があった。

わたしは原発に反対の立場だった。
安全だとか安価だとかいう意見を聞いてはいたけれど、いったん事故がおきたら何十年何百年、へたをすると千年単位で事故処理をしなくてはならない。そのどこが安全なのか、とかねがね思っていたことが、今回ではっきりした。
旧ソ連、ウクライナのチェルノブイリ原発の事故も、25年がたってもなお「石棺」と呼ばれるコンクリートでつくられた建造物が老朽化などで、新たなシェルターを造らなければならない、という。加えて言うと、チェルノブイリ原発には、当時消火にあたった作業員の遺体がまだあるのだが、原発内部が高濃度の放射能で汚染されているために、遺体を搬出できないままだという。

Chernobyl:New Safe Confinement and Spent Fuel Storage Facility
http://www.ebrd.com/downloads/sector/nuclear/chernobyl_brief.pdf

そういいながらわたしも含めて、東京はいかに福島の原発の恩恵を受けているか、言い換えれば震災前の明るすぎるくらいの街の明かりはどこから来ているのか、あらためて考えさせられたし強く反省しなければならない。

何をやっているんだか2011/04/15 23:34:49

震災からとうに一カ月が過ぎて、いまだ見つからない行方不明者がいる。被災者の悲しみ苦しみはいくら歳月が過ぎたところで、変わるわけもない。

「カイワレ」再演?…首相、福島産キュウリをガブリ
http://www.asahi.com/national/update/0415/TKY201104150508.html

1996年の食中毒O-157をめぐる騒動のとき、菅厚生大臣(当時)はカイワレダイコンを自ら食して、安全性をPRした。
その二番煎じかと言いたくもなる。

阪神大震災のときも政府の初動が遅い、スピーディーに動かないなどと批判の声が上がった。
こんなときにも民主党内で対立が起きているというし、与野党ともに足の引っ張り合いがみられる。

いつもいつも、陰で苦労し泣かされるのは、弱い立場の人ばかり。

政治家は、国のリーダーといわれる人は、どれだけ現実を見ているのか? ちょっと視察したくらいでわかるわけはない。

この国には、ほんとうに自ら泥をかぶろうというくらいのリーダーはいないのか?

また地震だ!2011/04/16 23:51:19

朝はホントに忙しい。
ごはんを食べて出かける準備をして、さあこれから朗読へ……というところ、横断歩道にさしかかったとき、足元が大きく揺れた。突き上げるような揺れ。また地震だ!

まわりに聞くと「?」。なんだこのオッサン、おかしなことをいっている、バカじゃないの……。
けれど少ししてケータイに入ったメールで、震度4の揺れだという。電車がしばらく20分ほど止まったままで、朗読には間に合ったものの、あやうく遅れるところだった。

今日はその朗読の後でいつものように手話サークルにも参加してきた。
新年度最初のクラス、ということで「3・11」のあのときどうしたか、そして手話勉強の目的、の2つのテーマを各自がもちろん手話で語った。
休憩時間に、2週間前に注文をいただいていたバンダナを、お休みした人を除いてご注文くださったすべての方にお渡しすることができた。

わたしはというと、あの日の会社内での出来事、重い荷物をひきずって6時間かけて歩いて帰ったこと。革靴はやはり長距離長時間を歩くには不便で、今回を機にいつくるかわからない大地震に備えるためにも避難用の靴とヘルメットを用意したいと思っていることも話した。

東日本大震災以後、ヘルメットの注文が相次いでいるらしく、入荷は早くて来月末になる、というが、もし購入するとしたら、黄色のヘルメットに耳マークをいれて、自分が聴覚障がい者であり手話ができるということを知らせる工夫もしたい。
ヘルメットを購入したら手話サークルの皆さんにもお見せしたい。自慢するのがねらいではなく、自分を守る方法を各自で考えていく参考にしたいということだ。

M7級の地震は3年後でも発生、と警告
http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp0-20110416-762191.html
先日のM7余震、予想外の井戸沢断層が原因
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110416-OYT1T00503.htm?from=main3

備えあれば憂いなし、か。

マイナスの感情は毒だ2011/04/17 23:14:08

自分だけが、とか「~だから」などと自分のなかに限界や枠をつくってしまうとその先への歩みを踏み出すことができない。
また、気に入らないことやネガティブなことがあると、とかく他者に対して憎しみやねたみをもちやすくなる。

たった一度しかない人生を、マイナスな感情にひきずられてしまうのはもったいない。
マイナスの感情を毒だと思って、できるだけ毒を体内にもこころのなかにもためないようにしたい。

それと、希望と勇気をもっていくこと。
かならず実現できるという確信をもっていきたい。

それがだんだん道になっていく2011/04/18 22:38:20

防災ヘルメットの購入を考え、いろいろ探してみて、今日注文をした。
先月のバンダナ紹介のときに、難聴者から「黄色はないの?」ときかれた。ろう者や難聴者を表す色は黄色だというのだ。そこで黄色のヘルメットに、耳マークを入れたいと注文をしておいた。実際に手に入るのは来月だろうか。

その来月から朗読の手話訳づくりにとりかかる。
BGMをどうしようかと考えていたときに、聞いたことがないけれどラフマニノフの「バガニーニの主題による狂詩曲 Op.43・第18変奏」というのがいいらしい、という。哀愁のあるメロディーだとか。第18変奏はおよそ3分くらいだそうだが、全体はもっと長いらしい。

一日を終えるとき、できるなら「あれもしたかった、これもしたかった」と愚痴や不平不満を口にするのではなく「これこれをやった、笑顔でいられた、集中して前を向いて生きた」と言えるようでありたい。
今日一日の思い煩いは今日一日で終わり。明日のことはまた明日のなかで思い煩えばいい。
本気で希望と勇気をもっていくこと、なりたいこうありたいという目標に向かってまず、一歩を踏み出せば、それがだんだん道になっていくのだから。

人間の本質というか本性が如実に現れる2011/04/19 23:59:42

今回の震災はとても言い表せないショックな出来事がたくさんあるのだけれど、そういうときに人間の本質というか本性が如実に現れることをあらためて痛感している。

福島県から茨城県つくば市に避難してきたある男性が、転居を希望した際、消防本部や保健所で放射能汚染の有無を確認する検査を受けた証明書をもらうように指示するなどしていたという。

報道によれば市側は「市民に無用な不安を与えない目的だった」としているが、転入者からの抗議を受け、検査を求めないことにした、という結論。

ビキニ環礁での水爆実験でも、やはり放射能に汚染されている、などとして魚が売れないなどいう風評被害があったのを思い出す。その前の広島・長崎での原爆投下でも被爆者らは放射能がうつるなどという差別を受けてきた。自分が望んだわけではないのに戦争で被爆者にされ、さらにはいわれのない差別を受けたという苦しみ。

茨城県つくば市の対応も、問題を感じる。
「市民に無用な不安を与えない目的だった」というのはいったいなにか。守るというのは自分の市民だけか。
市民を守るためといいながら避難してきた人に対してそのような対応をするというのは、もってのほか、言語道断、あってはならないことだ。それが行政のやることか。

震災直後の、規律と秩序を守ったとして賞賛されて、今度は弱者を差別する。
醜い部分を見せられた、不愉快な話である。

けわしい生き残りの道があるけれど2011/04/20 23:43:51

トロント・アルゴノーツ ロジャーズ・センター
CFL(カナディアン・フットボール・リーグ)とNFL(ナショナル・フットボール・リーグ)のそれぞれ2011年レギュラーシーズンスケジュールがリリースされた。

CFL トロント・アルゴノーツ
http://www.argonauts.ca/schedule/year/2011/7
NFL オークランド・レイダーズ
http://www.raiders.com/schedule/season-schedule.html

オークランドのスケジュールは全体的にはそれほどきつくはなく、AFC西地区同士の対戦以外では挙げるとすれば11月20日のミネソタ・バイキングス戦と12月11日のグリーンベイ・パッカーズ戦、ともにアウェー、くらいか。
トロントのスケジュールを見ると、ホームでの最終戦でハミルトン・タイガーキャッツとのライバル対決がある。前回観戦したときにはシャットアウト負けしただけに、なんとか勝ってほしいものだ。

いまデトロイトで、アメリカ人以外の海外からのNFL選手を発掘するためのプログラム、ナショナル・コンバインがひらかれている。MLBは日本や韓国、ベネズエラ、キューバなど。NBAは中国やウクライナ。というように海外出身者選手が多いが、NFLはまだそう多くない。けれどもフットボールをやりたい、世界最高峰であるNFLでプレーしたいという選手に門戸を開き、選手を発掘するためにひらかれているこのプログラムに、日本からも3選手が1次選考をクリアした。元早稲田大学ビックベアーズQB井上友綱、WR秋山武史、K西村豪哲(ともに富士通フロンティアーズ)。

ナショナル・コンバインを突破しても、NFLチームから声がかからなかったらそのさきはない。まして声がかかったとしても6月のドラフト、7月のサマーキャンプ、8月のプレシーズンゲームと、けわしい生き残りの道がある。

けれど、やりたくてもやれない人がたくさんいるのだから、やれる可能性がある人は全力を尽くしてほしい。
わたしもそういう彼らからいろんな勇気や希望を感じ取っている。