そのどこが安全なのか2011/04/14 23:01:33

あれだけの大きな揺れの後だから、完全にエネルギーを放出したわけではないだろう。それどころかあの巨大な揺れがさらにひずみを生んでいるかもしれない、と、今後も余震が起こりうることをけさの各紙が伝えていた。
そんなこともあって、防災ヘルメットの購入を考えている。
自宅にはアメリカンフットボールの本物の試合用ヘルメットがあるけれど、これはとても重すぎて首を鍛えていないと長時間かぶることができない。インテリアならいいけれどね。防災なのだからそれに合ったものでなければ意味がない。

それにしても。

福島県から千葉県に避難してきた小学生に、「放射能がうつる」といういじめがあったときいて、なんという愚かな言動をしたのか、とやりきれない気持ちになった。
人災の要素が濃い原発だけれど、それはあくまでも原発を作った電力会社や原発を進めてきた国の責任であって、被災者には責任がない。
まして放射能がうつるということはありえない。

人間ってどうしてこうも愚かなのだろう。
わたしが生まれる前におきた1954年3月1日ビキニ環礁でのアメリカ水爆実験でも、当時魚が放射能に汚染されているといった風評被害があった。

わたしは原発に反対の立場だった。
安全だとか安価だとかいう意見を聞いてはいたけれど、いったん事故がおきたら何十年何百年、へたをすると千年単位で事故処理をしなくてはならない。そのどこが安全なのか、とかねがね思っていたことが、今回ではっきりした。
旧ソ連、ウクライナのチェルノブイリ原発の事故も、25年がたってもなお「石棺」と呼ばれるコンクリートでつくられた建造物が老朽化などで、新たなシェルターを造らなければならない、という。加えて言うと、チェルノブイリ原発には、当時消火にあたった作業員の遺体がまだあるのだが、原発内部が高濃度の放射能で汚染されているために、遺体を搬出できないままだという。

Chernobyl:New Safe Confinement and Spent Fuel Storage Facility
http://www.ebrd.com/downloads/sector/nuclear/chernobyl_brief.pdf

そういいながらわたしも含めて、東京はいかに福島の原発の恩恵を受けているか、言い換えれば震災前の明るすぎるくらいの街の明かりはどこから来ているのか、あらためて考えさせられたし強く反省しなければならない。