ひときわ耳の奥に残る歌2011/02/08 23:22:52

会社を出て、日本手話の勉強に向かう。とても充実した内容というとありきたりの言い方だけれど、生きた勉強がわたしの血となり肉となっていく。一瞬もムダにできないとさえ感じるからだ。

終わって居酒屋で朗読のこと、会社の手話教室についてなどひとしきり会話を終えて帰る途中。わたしたちのそばを、何人ものランナーが行き交っていた。こんな夜遅くに、それも雨が降り出そうというときに、マラソンランナーだろうか、ジョギングだろうか。ニューヨークでもそういう光景を見たことがあるけれど、あれは昼間だけの話。夜なんてとても走れない。つくづく日本は恵まれていると感じる。

「恋人よ」。五輪真弓さんが歌った名曲であり、カラオケでまともに歌いこなすにはとても難しい曲のひとつ、といわれる。
このなかに、「砂利道を駆け足で マラソン人が行き過ぎる」というくだりがある。わたしが手話を学ぶ都内には砂利道がないけれど、たぶん歌詞から、晩秋か冬を舞台にしているのではないだろうか。ともあれ、歌いこなすには難しいからこそ、ひときわ耳の奥に残る歌である。