上からの規制に反対する2010/12/09 23:46:29

『青少年健全育成条例 性描写漫画規制』にわたしは反対である。

今年はじめに、東京都が都議会に提出した『青少年健全育成条例』は、民主党やマスコミなどの反対にあい、不成立に終わった。
だが『青少年健全育成条例』の改正案が出され、いま都議会で審議されている。
新条例改正案は漫画など「刑法、民法に触れる性行為などを不当に賛美・誇張する」作品について、18歳未満への販売を禁止し、店頭での区分陳列を求めるものだ、という。

たしかにコンビニなどにおいてある青年向け雑誌やコミック雑誌の中には、目を背けたい描写があったり、過激なセックス描写が多いものもある。正直言って読みたいとは思わない。
だが、それを上から規制するというのはまた別の問題。
わたしは漫画に描かれている内容をすべて刑罰行為が成り立つかどうかなどというのはナンセンスであり、そんなことで表現が制約され縛られるのはまっぴらだ。かつての戦時中のように、言いたいことも言えないのと、過激な描写をも自分たちの目で取捨選択していく、のと、どちらがふさわしいだろう。
「健全な判断能力の形成」というのは表向き立派な言葉のように見えるが、それを政治家や役人が指示したり押し付けたりするものではない。押し付けられるものでもない。そんなのはいらない、拒否したい。

たしかに過激なものはある。あるからといって規制が恣意的に拡大されたり解釈がどんどんゆがんだり不明確になっていくおそれもある。これもわたしの恐れるところだ。

「健全な判断能力の形成」は上からの押し付けではなく、わたしたち一人一人の判断によってなされるべきだと信じる。一人一人の健全な判断力や考え方を強制されるのは納得できない。
よって、わたしは『青少年健全育成条例』に反対だ。