野球の年間最大のイベントはどこへ?2010/10/26 07:19:07

海の向こうでも野球のシーズン頂点を決めるワールドシリーズがこの28日から始まる。今年はナショナル・リーグチャンピオン、サンフランシスコ・ジャイアンツとアメリカン・リーグはテキサス・レンジャーズの対戦と決まった。

NFLのサンデーナイトフットボールがワールド・シリーズ期間中と重なる。今年は昨年のスーパーボウルチャンピオン、ニューオーリンズ・セインツがホームのニューオーリンズで名門ピッツバーグ・スティーラーズを迎えるカードだ。
何が問題かというと、テキサスとニューオーリンズは隣接していて、ニューオーリンズにはマイナーリーグはあるけれどメジャーリーグの球団がない。そのことを見越してわざとカードを持ってきたわけではない(念のため断っておくと、NFLシーズンスケジュールは前年度の成績をもとにスーパーボウル後の毎年6月20日ごろにつくられる)。だがテキサスとニューオーリンズのフィーバーぶりを考えるとき、東部時間で午後8時20分開始のフットボールゲームとワールドシリーズのどちらを観たいだろうか。贅沢な悩みといえばその通りだけれど、ある意味うらやましい。

で、ここ日本の話。
かつては日本シリーズは高視聴率を得られる貴重なコンテンツだった。
ところが30日から始まる今年の日本シリーズは第1戦、第2戦の地上波での放送がない。
さあどうする、衛星放送しかないのだとすると、ファンにとっては楽しみを奪われたに等しい。

民間放送局としてはたしかにスポンサーがつかなければ収入が入らないコンテンツを放送する意味がない。はっきりいって視聴率もスポンサーも得られないのなら、やる気にならないのは当然だ。だからといってファンをないがしろにしては、本末転倒ではないだろうか。

日米の野球の年間最大のイベントをめぐる違いはいくつもあるけれど、こと今回の放送をめぐる問題は、いろいろなことを考えさせてくれる。