やっぱり大事だよね2010/09/21 22:42:25

耳が聞こえないためにトラブルになったことは、これまでも何度もある。
会話がうまくいかなかったり話がつながらなかったりしたことはもちろんだが、音をめぐるトラブルも、たくさんある。
そのひとつが、日曜日の新聞朝刊に掲載されていた「煩音」だ。

「煩音」とは、八戸工業大学の橋本典久教授の造語だそうだが、<大音量とまではいえなくても、聞かされる側には気になる音>をさすそうだ。記事によれば子どもの声。ピアノの練習で何度も同じところで間違える音、といったことがあげられる。
わたしの場合なら、室内を歩くときの音。ドアの開け閉めのときの音。冷蔵庫を開けっ放しにしてしまって、冷蔵庫から聞こえるアラーム音もそのひとつだろうか。

正直に告白すると、出したくてわざとやっているわけではない。深夜など歩くときはすり足で歩くようにしているし、ドアも静かにしめるようにしている。
やっかいなのは、記事にあるように、音を出す側も自覚しにくいために、注意されると反発につながりやすいこと。お互いが被害者だと思い込むためによけいに、こじれるもとになるらしい。
聞こえる人から見たら、「なんで静かにできないの」となるだろうし、聞こえない側にしてみたら「聞こえないのだからしかたないでしょ」と言いたくもなる。お互いが自分を主張しあっては、トラブルの解消も出口が見いだしにくい。わたしの場合なら、家に誰かいるときは「ドアが開けっ放しだよ」などと言ってくれるからいいけれどひとりなら気づかないままだ。

となると、できることはただひとつ。
「いまこういう状況だから」出している音はこういう音だよ、と説明することも必要か。
マンション暮らしだと、隣に住んでいる人が誰なのかわからないままだ。

思い切って、マンションですれ違った人にはあいさつを欠かさないことも、長い目でお互いを理解するきっかけになるだろうか。