おだやかな気持ちでいられる2010/07/13 23:32:41

コミュニケーションということを考えるとき、手話を覚える前と覚えた後とを比べてみると、ずっといまのほうが豊かなものになっているという感じを抱く。言い換えれば、手話を身につけたことで世界が広がった、と言えるだろう。

もちろん場面で変わってくる。仕事場では残念だけれど聞こえる人ばかりゆえに、手話を使う機会がほとんどない。筆談ボードを使っての会話中心になる。それはそれで楽しい一方で疲れる。書いてもらう負担もある。
手話が使える、ろう者や難聴者といる場では、わたしにとってのメーン言語である日本語と手話の両方あるいはどちらかを使ってのコミュニケーション。聞こえる人の中で聞こえないのに無理やり合わせる疲労感を感じることがない。スムーズに楽しく会話を交わせる。

だが、やはり手話を身につけたことが、世界が広がったと強く感じる大きな理由だ。穏やかな気持ち、自然体でいられる。

今日の手話教室に来た、聞こえる人にわたしの舞台について書いた、お知らせを手渡す。これとは別に通っている手話ソングダンスのワークショップで、仲間に舞台についてお知らせと案内をしてみた。

あとはわたし次第。
聞こえる人と聞こえない人、聞こえない人。ろう者と難聴者。それぞれの目に見えないバリアを壊すことになればいいなと。
そのためにもわたしが変わっていけば自然と、「ベルリンの壁」は壊れていくのだろう。