記憶が薄れていないのに、また……2010/02/28 21:33:55

これを書いているいま現在、まだ日本各地に出されている津波注意報は解除されていない。

昨日午前3時30分ごろ、南米チリでマグニチュード8・8の地震が起きた。犠牲者は時間の経過とともに増えて、300人という報道もある。1月12日に中米のハイチで地震があったばかりだというのに、だ。

思い出すのは1960年5月22日。ところも同じチリでマグニチュード9・5の地震が発生。日本にも津波が押し寄せてきたできごとだ。22時間後に日本を襲った津波は最大で高さ5~6メートルにもなり、142人の死者・行方不明者が出た。50年がたってもなお、このチリ地震で津波を経験した三陸沿岸では、記憶が薄れていないという。

いまもなおテレビは日本列島の画面と津波注意報が出されている日本沿岸を赤と黄色で示している。
津波は最大3mといわれていたが、1.2mのところがあったのが最高で、人命などの被害は出ていない。だが道路が冠水したり養殖わかめのいかだが流されたりするなど、被害が出ているところもある。
午後8時前に、JRの横須賀線が運転を再開し、午後9時30分には津波警報が解除された。だが、遠方で発生した津波は、最初に来たときより後に来たものが大きな被害をもたらすこともあるから、安心はできないとして、午後7時のニュースで、気象庁は「とてもではないけれど警報や注意報を解除する段階ではない」としている。

チリの人々、地震で不安のさなかにいる人たち、家族や友人知人を失った悲しみの中にいる人たちのために祈りたい。