それが「驚く」ことか?2010/02/16 19:38:57

聞こえない人生楽しむ、ろう者編集の隔月刊誌創刊
http://www.asahi.com/national/update/0215/TKY201002140316.html

先日久しぶりに手話ソングダンスのワークショップに参加した後の交流会で、この雑誌をとりあげた記事を仲間にお見せした。世界各国で発行されている雑誌の日本版ということだそうだ。

「映画監督への大型インタビューあり、歴史上の人物豆知識あり。驚かされるのは、その主人公たちも皆、ろう者であることだ」

……。
書いた記者を非難したり批判したりするつもりはないのだけれど、でも聞こえないわたしからみれば、それって驚くことだろうか。驚くこと自体がおかしいということに、記者は気づかないのだろうか。
聞こえないからということで能力を低く見られてきたのがこれまでの聴覚障がい者への偏見であり差別ではなかったか。それに目を向けずにいることが、歴史上の人物や映画監督などに聴覚障がい者がいることに対する驚きになっているとわたしは思う。驚くべきは聴覚障がい者の中にそういう人がいることではなく、聴覚障がい者のもつ可能性や能力を認めてこなかった社会こそ、驚くべき、あえていえば批判されるべきだと思うのだ。

驚くべき方向を間違えていない? と言いたい。