第63回ライスボウル@Tokyo Dome2010/01/03 23:03:12

第63回ライスボウル
明日から仕事始めだけれど、わたしにとっては今日が2010年のスタートのようなもの。礼拝後に東京ドームへ、第63回アメリカンフットボール日本選手権、ライスボウルを観戦と試合撮影に行ってきた。

今年は学生代表が、関西学生リーグの関西大学カイザーズ。1935年創部の古豪だ。だが学生王座は1947年シーズン以来62年ぶり。ライスボウル初出場。「皇帝」をチーム名とする。
社会人は鹿島建設ディアーズ。1989年創部、社会人選手権優勝は2回、ライスボウルでは12シーズンぶりの勝利を狙う。チーム名は「誇り高き雄鹿たち」の意だ。

開始して第1クオーター(以下、Q)立ち上がりは両チームとも、シリーズ(4回の攻撃権)で攻撃権を更新できず、いささか物足りない感じだ。だが1Q3分に関西大学が守備バックのパスインタセプトからTDをあげる。FGも決めるが、前半終了間際に鹿島守備が関西大学のRBを関西大学エンドゾーンでタックル(RBがボールをもったまま、タックルされる)セーフティーをあげ、2-10で前半終了。
後半はDB(ディフェンスバック)ながらキッカーとして全得点である3FGを決めた関西大学小原選手が奮闘するも、鹿島の老かいと強力なディフェンスに押しまくられて、第4Q、試合終了4秒前に鹿島がFGをあげ、16-19で鹿島が勝利を収めた。

甲子園ボウルで6回261ヤード1TDをあげた関西大学のRB、藤森選手を封じ込んだ鹿島守備は、藤森選手だけではなくQBの原口選手にもプレッシャーをかけ続けたようだ。ショットガンやRBをQBの横近くにセットさせる陣形にも冷静に対処していたし、練習量では学生にかなわなくても、経験の差が勝負を分けたかもしれない。

とはいえ、学生と社会人が拮抗することで全体のレベルアップにつながっていく。
なによりも大学の選手権がこれまでの「東西大学王座決定戦」ではなく、全国8地区連盟それぞれがリーグ戦を行い、東日本と西日本に分かれてトーナメント戦で勝ちあがっていく、ほんとうの意味での大学アメリカンフットボールの選手権になったことが大きい。もちろん地方の各大学と関東関西のトップ大学とはまだまだ地力に差があるけれども、ここから新たなスタートになると信じている。
アメリカの、ひとつの州にいくつもの有名無名のカレッジフットボール部がある、さらにその下に高校フットボールがあり、さらにポップワーナーといった子ども向けのフットボールがある、という底辺が広い状況とはとても同列にできないけれど、少しでも地方の大学やこれからフットボールを始めようと思う若者に希望をもってもらえたら、そしてそれがやがてアメリカと戦えるようになったら。夢は広がるばかりだ。