遠まわしに排除しているように思える2009/08/26 21:45:19

昔から新聞で、1面に続いて読者の投稿欄を読む。もちろんニュース面が嫌いなわけではなく、日々の出来事をより深く知るために、ニュース面は大事である。だが、取材した記者、写真を撮影したカメラマン、見出しをつけたり記事の紙面配置を考えたりする編集記者、記事の間違いや誤りを見つけて直す校閲記者らの成果であるともいえるニュース面とは異なり(それだってどれだけたいへんな苦労と困難の上に成り立っていることだろう!)、市井の人々がいま何を、どう考えているのか、伝えたいのかを知るために、読者の投書欄を読むこともまた必要なものである。むしろこれがなくてどうして、生きた社会の姿を知ることができるだろう。

今日の読者の投稿欄に、こんな記事があった。
要約すると、北関東のある県に旅行に行ったさい、タクシーを利用したという投稿主の体験として、タクシーの後部座席に「運転免許証返納者1割引」のシールがあったという。65歳以上の、運転免許証を返納した人が警察の証明書を提示すれば、県タクシー協会が料金の1割を引いてくれるのだという。
「いい制度ですね」とドライバーに話したら、「障害者の方も同じです。でも割り引いた料金は運転手の負担だ」という返事が返ってきた。

その運転手の話によると、こうだ。
彼の勤めるタクシー会社では、売り上げの半分が歩合の取り分で、返納者や障がい者を乗せるとその差額分だけ、運転手の取り分が減るのだそうだ。

高齢者の事故防止や高齢者、障がい者のタクシーの利用者を増やすために作られた制度なのに、なんで運転手にしわ寄せが来るのだろう。たしかにタクシー会社の経営が苦しいのはわかるが、現に利用している、タクシーを必要としている人たちを遠まわしに排除しているように思える。おかしな話だ。
たまにタクシーを利用することがある。わたしは幸い、断られた経験がないが、障がい者をタクシーに乗せたがらない運転手もいる、と投書主は、利用したタクシーの運転手から聞いたそうだ。

もしこの話が本当なら、どこか本末転倒ではないだろうか。