厳しい現実の中で2009/01/09 23:06:33

バブル時期のあのころでも、障碍のある学生にとって就職というのはほんとうに大変なことだった。
いくつかあたってみたけれど、耳が悪いということで断られたものだ。
それを経験しているから、いまこんなひどい経済状況下にいる、就職を望んでいる障碍のある学生たちはもっともっとたいへんだろうなと思いを向ける。

「ほんとうにまじめに働こうとしている人たちが集まっているのか」「たらたら飲んで、食べて、何もしない人の分のカネを、なんで私が払うんだ」

これはつい最近の政治家の言葉だ。

病気や障碍は、そのひとに責任があるわけではない。わたしだってまさか難聴者になりたくてなったわけではない。なっていろいろな経験をしたなかで、ようやく障碍があることを受け入れられるようになった。

いろいろな人がいて、なかには抗いがたい厳しい現実の中で過ごさざるを得ない人がいる。
障碍もそうだし就職もそうだ。
昨今報道されている、派遣の人たちが住む家も働くところも失ってしまい苦しんでいる状況は、ほんとうにたいへんなことだ。

それを、上から見下ろしたりさも知ったかのような口ぶりでいうのはどうだろう。
わたしも含めて、隣にいる人への思いやり想像力、痛み苦しみを受け止めるこころを失ってはいないか。