ざっくばらんに、普通に2008/07/04 23:51:08

7月だというのに都心部で30℃を超したのは13年ぶりだとか。

職場で話す相手もいないし、特に親しいという人もいない、食事に誘われたり誘ったりということもないわたしだが、けっして人嫌いだとか人を避けているわけではない。その反対で、むしろ話をするのは好きなほうだ。

9月の朗読舞台で使うテキスト「ほちょうき とりて」に、舞台台本では使わずにカットした、こんなくだりがある。

難聴者に「君はどういうとき困るの?」とかざっくばらんに聞いてほしい。
障碍をもつ人に聞くのはタブー意識があるようだが、そんなことはない。

まったくその通りだとわたしも思う。
聞こえなくなったのはいつ? なぜ? に始まって、どういうときが困るのか、どうしたらコミュニケーションがとれるか、どういうときに何をしてほしいかしたらいいのか、などと普通に接して話ができたらと思う。
わたしは手話ができるけれど、だからといって手話ができなくては、手話のできるわたしに合わせろなどと強要したり自分の立場を優位にし、相手を支配したりなどという気持ちも考えもない。

もともと異なった存在ではないか。わたしは聞こえないけれど普通に話せる。ただそれだけである。異なった文化、生きてきた歴史や価値観があるものが集まっているのだから、異なった者同士がぶつかりあうのもまたあたりまえではないか。
むしろ、ぶつかり合う過程経験の中から、どうしたら分かり合えるか、お互いに歩み寄り近づきあう。その積み重ねが大事だろう。ぶつかり合うなかで、手話を教えて、とかどうしたらコミュニケーションができるかな、と自然にスムーズに、共同作業へすすむことができる。
お互いに壁を作ってしまうから、大事な肝心な時にギクシャクしてしまう。

今日うれしかったのは、職場にいる、車いすの同僚からテキストを持ってきて、手話を教えて、と言われたことだ。
教えるなんておこがましいことはできないけれど、お茶を囲んで、簡単な会話を教えた。
将来どうなるかわからないけれど、聞こえる人であれ同じ難聴者であれろう者であれ、ひょっとしたら外国人であれ、手話を教え教わり、お互いを理解することになれば。

聞こえないからだに生まれてよかったとつくづく思う。
もし聞こえるからだだったら、いまの会社に入り仕事をすることもなかっただろう。
手話を学ぶことはなかっただろうし、補聴器を使うことももちろんなかった。そして卓球だの手話語りだの手話ソングダンスだの、生きる支え目標を持つこともなかっただろう。さらには難聴者ろう者の友人を持つこともなかっただろう。

神を愛する者、すなはち御旨によりて召されたる者の爲には、凡てのこと相働きて益となるを我らは知る。(文語体 新約聖書 ロマ書8:28)

すべてに感謝。

コメント

_ マクロス ― 2008/07/06 17:31:36

主の日の祝福申し上げます。

おひさしぶりでした。

なるほど。そうなんですか。
何となく、障碍のことを聞いたりするのは失礼かと思い込んでいました。
言われてみればそのとおりですよね。
障碍者の側から話しかけるのも、なかなか勇気いりますしね。
今、身近に障碍を持った方はおられないのですが、ネットによってスマイルさんと交流できているのは嬉しいです。
スマイルさんの立場で経験したこと、感じていること、学んだことを、教えてもらえて感謝です。
シャイな私は、たぶん面と向かい合ったらあまり話せないだろうと思いますが。
あっ、でもホワイトボードならそんなことないか。
とりとめのない話で失礼しました。

主を賛美。
マクロス

_ スマイル ― 2008/07/07 00:58:57

マクロスさん

主イエス・キリストのみ名をこころから賛美します。
お久しぶりですね。コメントをくださり、まことにありがとうございました。

興味本位、ゴシップならともかく、お互いを知るためになら質問されても、けっしてわたしはいやだとは思いません。むしろどんどん聞いてほしいとさえ思います。

いえいえ、わたしこそこのような場で見知らぬ方と知り合えることがうれしいと思います。ネットがなかったらおそらく知り合うことはなかったでしょう。

手話ができなくてもいいんですよ、はじめは。
ホワイトボードでもノートでも、いくらでもコミュニケーションは可能です。
もしお会いする機会がありましたら、どうかよろしくお願いいたします。

主にありて
スマイル

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