ふたたびギターを始めたのは2008/05/27 22:53:42

学生時代にちょろっとだけかじったことがあるアコースティックギターを、久しぶりに始めた。
そもそもギターをやりたいと思ったのは当時あこがれていたグループ、海援隊の曲を弾きたかったからだ。最近の曲はCDを持っていない上に楽譜集が発売されていないので、わたしが好きな彼らの曲というと1982年にいったん解散するまでの10年間の曲が主なものだ。

そのなかでも「贈る言葉」は卒業式でも歌われている。「思えば遠くへ来たもんだ」は同題名の映画の主題歌にもなっている。あまり知られていないなかから挙げるとすればわたしは「誰もいないからそこを歩く」「人生へのメッセージ」「パラオ・ゼロファイター」「えきすとら」だろう。今日は「誰もいないからそこを歩く」を取り上げてみたい。

この曲は1980年の同名タイトルアルバムと1981年のシングルに収められている。もう手に入らないだろう、海援隊の1982年解散コンサートを収録したVHSビデオ(日本武道館、「10年の光と影」)、さらに解散コンサートのライブアルバム(「始末記」「LAST LIVE」)でも3人がそれぞれのパートでじっくり歌いきかせている。1980年、81年のオリジナル曲には収められていない、3番まである歌詞と、1番を中牟田俊男さん、2番を千葉和臣さんが歌い終えた後のオルガンだろうか、間奏がとてもいい。引用するのは武田鉄矢さんが歌う3番目だ。

夜汽車を降りれば  見知らぬホームには 白い雨が降りしきる
明かりの消えた通りを 濡れて歩けば こころがまた独り言
つらくはないだろう もう慣れてしまったろう 
人と別れて 生きていくのは
闇に向かって 歩き続ける それがお前の生きる道
                           (誰もいないからそこを歩く)

いろいろな経験をしてきて、甘いも酸っぱいも苦味も、味わってきた。夜遅くに電車を降りて静かな路上を歩きながら一人家路へ向かうとき、疲れたなあとかつらかったなあというのではない、言葉には言い表せない独り言をつぶやいてしまう。
人生は決して楽なことばかりではない。むしろしんどい、苦しいことばかりだ。でもいつかはわたしも誰かと別れてさよならを告げなくてはならない。

誰もいないからそこを歩く 迷うことはない お前らしいよ
誰もいないからそこを歩く それがお前の生き方なんだよ

人の評価を求めず、評価してもらうことを考えず。
自分が信じるものを、信じ続けるもの、求めているものをただひたすら歩き続けて求めたい。
いつのまにか誰かが見ているものなのだ。どこかで誰かがみているものなのだ。