親近感を抱くとしても2008/03/04 22:04:16

日本時間で明日、テキサス州・オハイオ州などで大統領指名候補を決める、民主党の予備選挙がある。民主党の指名争いで激戦を続けているのが、ヒラリー・クリントン氏と争っているバラク・オバマ氏。本名はバラク・オサマ・オバマだという。
このオバマ氏と「オ・バ・マ」という同音の縁で勝手に盛り上がっているのが、なんと福井県小浜市。オバマバーガーだの、オバマの名を冠した食品をつくったり、市民有志が「オバマ候補を勝手に応援する会」をつくったり。村上利夫・小浜市長の親書と同市の伝統産業である、若狭塗箸を添えて贈るなど、いやはや勝手に盛り上がっているらしい。他国の選挙だというのに。
オバマという縁で世界的に知られるようになり、各国から報道陣が取材に来ているのだそうだ。

しかしどうだろう。わたしはこういう話を面白いともユーモアだとも思わない。むしろ冷めた目で見ている。
民主党の大統領指名争いというだけであって、まだ党の候補に決まったわけではないし、もちろん大統領になったわけでもない。
肝心なことは、アメリカ大統領というのは世界を左右するほどの強大な権力者であるということだ。少なくとも世界でトップの軍事力を持った国の最高指導者であり、陸・海・空・海兵隊・宇宙軍の最高司令官であるのだ。
そういった立場になるかもしれない人物を、名前つながりで応援するというのはおかしいとしか思えない。

もし百歩譲ってオバマが民主党の大統領候補になったとしよう。来年ある大統領就任式で宣誓する、新しい大統領になったとしよう。
行政実績も指導力も、未知数の部分が多いのだ。そんなバラク・オバマ氏が一国どころか世界を変えるかもしれないという立場になったとき、はたして他国である日本の、しかも小浜市の市民が、どれだけ責任を持てるだろう。政治家を応援するというのはそれほどの重いものなのではないだろうか。タレントやスポーツ選手を応援するのとはわけが違う。

たとえ名前の音つながりで親近感を抱くとしても、そこまでにとどめておくべきではないだろうか。

報道に来ている各国の取材陣はどう思っているのだろう。

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