いつの日か彼らの思いを2008/02/07 23:53:14

今日、聴覚障碍・手話に関する本を数冊購入した。そのなかの一冊、『沈黙のヒロシマ SILENT HIROSIMA』にひかれたのである。

1945年8月。6日に広島、9日に長崎に、人類初の原子爆弾が投下された。わたしも広島にはこれまで4回ほど。長崎も1回訪れた。
その広島であの日をむかえた、ろう者に手話を交えてインタビューをし、聞き書きをもとにまとめた本である。モノクロ写真も含めて224㌻、3200円の高価な本だが、ろう者があの日以後どう生きてきたか、雄弁に語っている。
帯にある文を引用してみる。

「ろう者にしかわからないヒロシマがあった。彼らの雄弁な手話は被爆とその後の人生を克明に証言している」

数日前の報道で、2月1日にイラクで自爆テロがあり、知的障害者の女性に爆弾をもたせたものと伝えられた。別の報道では自爆テロを志願する若者が少なくなり、この知的障害者の女性は自爆テロだと知らされていなかった可能性があるとも伝えられている。

事実とすれば、人間の正気とは思えない。どんな理屈理論を持ってしても正当化できるものではない。やりきれないだけではない。激しい怒りを隠しきれない。
イスラム教徒は、イスラム教の指導者はどう考えているのだろうか。

世界はいっこうに平和の道筋が見えない。
しかしいつの日か戦いが終わる日がくる。そう信じたい。
もしその時に生きていられるなら、イラクやアフガニスタンなどの彼の地へ渡り、聴覚障碍者がどんな思いで生きてきたかをききたい。いつの日か彼らの思いを世界に発信したい。
アメリカもイラクも、同じ人間が生きている国だから。

『沈黙のヒロシマ SILENT HIROSHIMA』 仲川文江・尾崎孝 著
    3200円   文理閣

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