これ、なあに?2007/11/20 23:18:55

懐かしい!
肩こりがとてもひどくて、両肩が重く動かない。それでも、職場ではできない、手話でのおしゃべりが楽しいからと、手話教室へ行ってきた。講師の先生から「表情がとても豊かだからわかりやすい」と。そう、難聴者は手話を使うとき、すでに獲得している言葉、音声言語に頼るところがあるから、時として表情が乏しいという。わたしは聞こえに関してはろう者のそれに近いのと、手話つき朗読に目ざめたことから、からだ全体を目いっぱい使って表現するくせがついてしまっている。だからいつも「表情がとても豊か」だとか「動きが大きい」とよく言われる。

さて。
こんなのを見つけた。見つけた瞬間「懐かしい!」と叫んでしまった。
この電話にはくだらないけれど、笑える思い出がある。
小学校3年生だったかのころのある日のこと。母が電話をかけて話しているあいだに、なぜか電話に興味というかいたずら心がわいてきて、電話中だというのに受話器を置く部分にある、白いボタンを勝手に押して電話を中断させてしまったのだ。当然カンカンに怒って、怒られたのはいうまでもない。

最近あった、高校生の漫画コンテストでこんな作品があった。
黒電話をはさんで孫と祖母が話している。
「おばあちゃん、電話どこ?」。そう訪ねてきた孫に、祖母は「……」と無言。あいだに描かれた黒電話はまるで所在なげな、立場のなさそうな感じに描かれている。もし口がきけたら、「わたしが電話だよ」とでも言うだろう。
無理もない。
いまの子どもたちには電話というと携帯電話かファクスか、プッシュボタンしか思いつかないだろうから。ダイヤル式の、あの黒い電話を見ても使い方さえ、たぶん説明してもわからないのではないだろうか。

帰りがけにこの黒電話が懐かしい、と難聴の友人に話したら。
彼女が手話で教えてくださったのは、なんと70年以上前の、受話器を耳に当てて、ラッパのようなかたちの送話口に口を近づけるタイプの電話。笑ってはいけないと思いつつ笑いをこらえるのがたいへんだった。

いまの電話は骨伝導の補聴器に対応できるものまである。わたしのような感音性難聴ではなかなか聞き取りにくいのだけれど。
しかし、考えてみると、昔の電話では、難聴者はどれほどたいへんなことだっただろうか。先人の苦労に思いをはせることも忘れてはならないね。

ともあれ、懐かしい電話をみながら思いはとめどもなくひろがった。

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