深みのある歌はもう聴かれなくなるのだろうか2007/08/03 23:20:51

昨日の記事で、作詞家・エッセイストの阿久悠さんについて書いた。
彼は昨日挙げた以外にも、名曲が星のごとく輝いている。
そのなかでどうしても、と言われたら。わたしはピンク・レディーに書いた「S・O・S」「サウスポー」「UFO」といったポップスもいいけれど、知られていない名曲を挙げる。
たとえば「鳥の詩」である。

あなたがいたころは 笑いさざめき
誰もが 幸せに みえていたけど

この出だしで人のこころをひきつける。
2番の出だしはこうだ。

あなたを想うのは 日ぐれ時から
あたりが夕闇に沈む時まで

夕焼け。なんと寂しさを感じさせる時間であろうか。
好きな人を思い、夜に闇に包まれていくあいだも思い続ける。
  
あなたはいつの日か 巣立つ私を
静かな微笑みで見つめてくれる

3番はそれまでの思い続ける孤独さから一転して、巣立ちという言葉で、新たな出発を予感させる。
 
人は人と別れて 愛の重さ覚え

そうだね。人と別れてはじめて、愛がどれほど幸せに、ときにはつらく重いものであるか気づかされる。

昨日のこの記事で「待つわ」の歌詞の意味が分からなかったと書いたが、それは単にわたしが未熟だった、人生経験に乏しかったということ。いくつもいろいろな経験を経たいま、「鳥の詩」も「待つわ」も、その世界がよくわかる。

こういう、深みのある歌はもう聴かれなくなるのだろうか。
ちなみに「待つわ」は手話ソングにするために手話訳を覚えた。いつか「鳥の詩」の手話訳にも挑戦してみたい。あるいはもう存在しているのかもしれないけれど。どちらも、やり方次第では一般の合唱団でも歌えるかもしれませんね。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
今年のスーパーボウル優勝チームは?

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://todaywesonghands.asablo.jp/blog/2007/08/03/1700633/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。