だからこそ声を上げ続けなければ2007/05/26 22:37:23

盲導犬の職場受け入れ「義務化を」 議員立法で提出へ
http://www.asahi.com/politics/update/0524/TKY200705240361.html

聴導犬という犬をご存じだろうか。
ヒアリングドッグという。読んで字のごとく、ろう者や難聴者の耳の代わり。聞こえないわたしたちをサポートしてくれる存在である。

昔埼玉にある、聴導犬訓練所を訪れたことがあり、訓練の様子をみせていただいた。たとえば朝起きるときに目覚ましブザーが鳴ったとき、寝ている聴覚障碍者の上に乗り、ブザーの音を知らせてくれるというように。

障碍者を雇用することが義務づけられている従業員56人以上の企業に対し、著しい支障がない限り、職場に盲導犬などの受け入れを義務づけるという。
最初に挙げたこの記事では盲導犬が取り上げられているが、身体障害者補助犬法ではほかにも聴導犬が対象とされている。
身体障害者補助犬法の施行から4年近くになるが、実際はまだまだ理解がすすんでいない。街を歩いて盲導犬を見ることがない。見たことがないからイメージだけで終わってしまいやすい。昔札幌の地下鉄で、盲導犬をみたある女性が「なんでこんなところに犬がいるのよ」と叫んでしっぽを踏んづけて大けがさせたという話を聞いた。いまでも飲食店やホテル、公共交通機関に盲導犬の同伴を希望すると、断られるケースが後を絶たない。ドラマや本の影響で一時的には知られるようになっても、理解されたとまではとてもいえないのではないだろうか。

この職場への受け入れは、これまでは努力義務にとどまっていた。
はっきり言えば義務ではないからやる必要がない、と言われればそれまで。

当事者になってみなければ見えない分からないこと。当事者でしか分からないことがある。
だからこそ当事者が声を上げ続けなければ。